妻から夫へ ページ11
「完成！」
ユノが満面の笑みでAを見た。
既に酔っぱらっていて、白い肌を赤く染めながら「褒めて」とばかりにキラキラした目で見つめられる。
それがあまりにも可愛くて頭を撫でた。
「よくできました。」
思わずこっちまで笑顔になってしまった。
「あ、そうだ、目を閉じて。」
「えーなに？」
「いいから。開けていいよって言うまで開けちゃダメ。」
ユノが目を閉じたのを確認して、キッチンに隠してあったものを取り出して、ユノの後ろに回り込んだ。
「冷たっ！」
金属のひんやりとした感覚が首筋から鎖骨から胸元にかけて伝わってくる。
アルコールで火照った体にとっては特に冷たく感じた。
首の後ろで細かく動くAの指の感覚がとても心地よくて、口元が綻んだ。
「はい、いいよ。」
目を開けて自分の胸元に視線を落としたら、ダイヤモンドとプラチナでできたクロスがぶら下がっていた。
鏡を見たかったけど、リビングには生憎と鏡が無い。
窓に近づいてカーテンを開けたら、そこには自分の胸元に掛けられたクロスのネックレスが輝いていた。
「これ…。」
「ユノ、クリスチャンだからクロスのデザインなら問題ないかなって。」
「これ、高かったでしょ？」
振り向いたら、Aの手元に見覚えのあるジュエリーブランドのロゴが刻まれた箱が見えた。
それを見たら容易に値段なんて想像できる。
「んー、まあ、ユノのおかげで生活費浮いてるし、切り絵やった時の報酬も残ってたから。
それに、ユノのプレゼントに比べたら全然安いよ？」
「安くないだろ？」
決してこのペンダントが安くないことを知っている。
どう少なく見積もってもそこそこな値段だ。
「気に入らなかった？」
Aが伺うような視線をユノのに向けた。
「気に入らないわけないじゃん。Aが選んでくれたのなら尚更。」
ユノがまた正面を向いて窓に映る自分の胸元を見つめた。
「ならよかった。」
ホッとして口元を緩ませた。
「あっ」
ユノが外に舞う白いものを見つけた。
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maimai(プロフ) - wakaさん» いつもありがとうございます！コンスタントに更新できないかもしれませんが、気長に楽しんでください(^▽^)/ (2017年1月31日 22時) (
レス) id: 89c5e1ec04 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 新章おめでとう！！いつも楽しみにしてるから、これからもよろしくお願いします(^o^) (2017年1月31日 2時) (レス) id: 2c21ad0cad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maimai
| 作成日時：2017年1月31日 0時
