Guilty (ページ26)

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羽と小さい布ページ26

バスルームに入っておかれているものを目にした。
一つは天使の羽のようなデザインのパットのようなものと、総レースの小さい布。

一体この二つで何が隠せるのだろうか？見たこともない下着に目を見開いた。

「志保さん…これつけ方わかりません。」

バスルームから顔をのぞかせた。

「嘘でしょ？つけたことないの？」

「はい…。そもそも、これで何が隠せるんですか？」

「呆れた。あなたいいもの持ってても全然活かしきれてないのね。」

仕方なくバスルームに入ってAのバスローブの前をはだけさせてストラップレスのブラジャーを外した。

「まさか今までストラップレスのブラでやり過ごしてたわけ？」

「そうですけど…。」

「もう、こんなのじゃ形が上手く作れないでしょ？」

「…そういうものなんですか？」

「折角綺麗なラインがもったいない。」

志保が自分の胸を寄せて羽の形のものを付けていくのを見つめた。

志保の気迫に負けて恥ずかしさとかそういうのが吹き飛んでいた。

「次は下履いて。そしたらこのドレスに着替えて。」

渡されたドレスはビリジアンのシルクサテンのタイトなもの。から膝より少し上から入ったスリットに合わせてオーガンジーの薄い布が長く広がっている。
背中には布地がほとんどない。
かろうじてレースのアメリカンスリーブだが、デコルテのギリギリのラインまでレースのみ。
胸は所有権を主張しているようなデザインだ。

「志保さん。これも布地が少なくないですか？」

「文句はいいから。ほら後ろ向いて。」

いつの間にか志保は命令口調になっていた。

どちらかと言えばAの物事の知らなさにあきれているのだろう。

前にもらったドレスだってこんなに大胆なものは無かったから凄く戸惑う。

「ほら、良く似合うじゃない。」

準備されたヌードベージュのパンプスに足を通してから鏡の前に立たされた。

「パールのピアスはやっぱり正解ね。そのピアスとても上品だし。」

ピアスは母の形見だ。

唯一自分の母から受け継いだもの。