Guilty (ページ25)

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メイクの裏技ページ25

「さ、牧野さんこっち来て。」

椅子に座らされて髪を解かれた。
頭には無数のホットカラーを巻かれて、うなじに蒸しタオルを当てられた。

それから化粧水、ジェル保湿剤、クリームを丁寧に伸ばしていく。

「化粧する前に蒸しタオルを首に当てると毛穴がしっかり開いて、保湿剤の吸収もよくなるし、化粧ノリもよくなるから今度やってみて。」

「はい…。」

そんなコツがあるなんて初めて知った。
いつも薄化粧しか施さないし、華やかな色もパーティーしか使わない。

志保の手がせわしなく動いていく。
アイメークはゴールド系のブラウン。
リップは少し落ち着いたピンクベージュに艶感の強いテクスチャー。
でも、グロスほどしつこくはない。

マスカラもボリュームよりロングで綺麗なセパレートを出すものを塗っていく。
アイラインもブラウンで、少し目じりを上げて仕上げた。

土台がいいから猶更楽しくてメイクにも力が入るけど、力みすぎるとAの素材を殺してしまうから、ギリギリのラインで仕上げていく。

ホットカラーを髪から取って髪を編み上げて程よく崩していく。
アップスタイルだけどきっちりしすぎない。でも崩しすぎない。
Aの凛とした部分と、ふわりと少女のような部分を損なわないように。

「じゃあ、バスルームに置いてある下着つけて。」

下着から全部準備されている。

「志保さん下着まで？」

「だって、ドレスから下着が見えたら台無しでしょ？」

志保が何言ってるの？とでも言いたげに首を傾げた。