結婚恋愛 (ページ3)

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期待ページ3

―ピピッピピッ

目覚まし時計の音に目を覚まして腕を伸ばした。目を開けるとカーテンの隙間から朝日が差し込んでいて眩しさに何度かの瞬きを繰り返した。
冬の朝は寒い。
手探りで上着を探してから起き上がり靴下をはいた。
窓際に立ってカーテンを開けると冷たい空気に頬を撫でられた。土曜の朝の住宅街は静かだ。

リビングに行ってすべての窓を開け放つと、冷気と共に新鮮な空気が取り入れられる。
この心地よさが何とも言えない。欲を言えば明け方の凛とした空気が一番好きだ。

１０分ほどで、窓を閉めて朝食の準備を始めた。ヨーグルトとブラックコーヒーというルーティーンの食事。

洗濯機が心地よいモーター音を立てて回っている。
朝食後の食器を洗い終えると丁度洗濯が終わったようだった。天気もいいし、大物を全部洗濯してベランダいっぱいに洗濯物を干し終わると、部屋の掃除を始めた。
殺風景の部屋の中の一か所だけ片付かない。その周辺に落ちたゴミを掃除機で吸っていく。

部屋の掃除が終わったら今度は水回りの掃除を着々と済ませて一息つくとすでに１０時だった。

パソコンを立ちあげて、昨日のメールを開いた。
この番号が嘘の可能性もある。

しかし、もし本当ならそれはそれで自分にとっていいことかもしれない。
SNSには自分の切った切り絵しか投稿していない。
それを知った上で相手がメールをしてきているとしたら、それは自分にとってプラスになるような気がしてならなかった。