遠くて近い距離 ページ44
国家試験の勉強をすすめてふと時計を見上げた。
もうすでに22時近い。
夕食の代わりをチョコレート菓子で済ませてしまった。
昨日買ったのに、もうすでに半分近くを消費している。
カロリー的には問題ないけど、栄養素としては問題が大ありだ。
仕方なく冷蔵庫から野菜ジュースを出して飲み干してから、シャワーを浴びた。
一人だと湯船すら使わない。
一人で浸かる湯船は寂しい。
特に、自分のアパートとは違い、ここの湯船は広いから。
大柄なユノが余裕で足が伸ばせるほどだ。
髪をドライヤーで乾かしてからパズルを始めた。
またチョコレートを手に取ってしまう。
TRRRR
スマホの着信音がダイニングテーブルから響いた。
着信音を聞いて誰だかわかる。ユノ専用のメロディーが部屋に響くのがとても心地よくてすぐに取れずにいた。
何コールなったのかわからないけれど、まだなり続けているスマホをやっとタップした。
「寝てた？」
「ううん、まだ。」
「早く寝ないと。」
「うーん…まだ０時過ぎだよ？」
時計を見上げたらまだ０時を少し過ぎたところだ。
「昨日だって遅かっただろ？」
メッセージの着信が１時を過ぎていたから、少なくとも寝たのはそれよりも後になる。
「そうだけど。仕事終わったの？」
「うん、今お風呂から上がったところ。」
「お疲れ様。」
その言葉を聞いてホッとしてしまう。なんだかAが微笑んだように感じたから。
「月…」
「え？」
「そっちは月見える？」
ソウルのマンションの窓から空を見上げた。今日も満月が空に浮かんでいる。
「ちょっと、まって…。」
電話の向こうでAが移動している音が聞こえて、その音に瞳を閉じて耳を澄ませる。
足音、カーテンの音、それから、窓を開けてベランダに出る音。
遠くに居るのに、その情景が目に浮かぶ。
「綺麗な満月。」
その言葉に月を見上げた。
「俺たち、違う場所に居ても同じものを共有してるんだよ。」
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chie(プロフ) - <綺麗に>お風呂に一緒にお風呂に入って…気が急いてる♪ (2017年1月21日 2時) (携帯から) (
レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - 誤字報告。<ため息>静かな社内→車内 (2017年1月19日 1時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - 誤字報告。<我慢>着ける→点ける (2017年1月19日 1時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - kaedeさん» そうなんですよね。でも、否応もなしにやってくる(笑) (2016年12月27日 23時) (レス) id: 08ffa3699f (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - ごめんなさい。誤字報告ダブりました。以後気をつけます。 (2016年12月24日 2時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maimai
| 作成日時：2016年11月24日 22時
