満月 ページ41
仕事が終わったのは朝４時半。
スマホ画面を見るとメッセージが何件か入っていた。
一つ一つチェックしていく友達からだったり、後輩からだったり。
その中にAからのメッセージが入っていた。
―そっちは月見える？
送信時刻は深夜１時。
スタジオの外に出てみた。
傾きかけた月が空の端に少し見えた。
メッセージ画面を見つめると寂しさを物語っている様だった。
―満月だね。
送信したけど、きっとAは寝ている。
明け方の空気の冷たさが自分の心の寂しさをさらに募らせる。
「俺だって、寂しいんだよ…。」
月に向かってボソリと呟いた。
「ユノ？」
マネージャーに声を掛けられて寒さに襟元をかき寄せスタジオに戻った。
それからはいつもと一緒。
衣装を脱いで、メイクを落として帰宅。
誰も居ないソウルのマンション。
だだっ広いだけで、温もりはほぼ皆無だ。
ここにはAの気配なんて微塵もない。
広いベッドの右側を手で探ってみても、その枕に顔を埋めてもAの痕跡がないのがわかり切っていても探さずにはいられない。
「A…俺は一体どうすればいいんだよ…。」
寂しさが心を埋め尽くしてどうしようもない。
白み始めた空の薄明かりが室内を染めていく。
本当なら、Aの眠るベッドに自分の身を滑り込ませ、柔らかく温かい体を抱き寄せてその首筋に顔を埋めAの香りを胸いっぱい満たせたはずの週末。
だけどそれができるのは2週間も先だ。
仕方なく枕を抱きよせると、仕事の疲労が眠気を誘うのは事実で無情にも瞼は重くなっていく。
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chie(プロフ) - <綺麗に>お風呂に一緒にお風呂に入って…気が急いてる♪ (2017年1月21日 2時) (携帯から) (
レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - 誤字報告。<ため息>静かな社内→車内 (2017年1月19日 1時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - 誤字報告。<我慢>着ける→点ける (2017年1月19日 1時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - kaedeさん» そうなんですよね。でも、否応もなしにやってくる(笑) (2016年12月27日 23時) (レス) id: 08ffa3699f (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - ごめんなさい。誤字報告ダブりました。以後気をつけます。 (2016年12月24日 2時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maimai
| 作成日時：2016年11月24日 22時
