寂しさと皮肉 ページ2
バスルームから出るとスマホの着信音が鳴った。
ユノ専用の着信音に心が躍る。
すぐにでも出たいけど、すぐに出たら待ってましたとばかりのようでちょっと腹が立つ。
だから暫くスマホを手に取ってどのくらいかけてくるのか試してみたくなった。
既に1５回のコールが鳴り終わって16回目のコールの途中で画面をタップした。
「やっと出た。」
「ごめん、お風呂に入ってて。」
笑いをこらえるのに必死だけど、努めて冷静に答えた。
「プレゼント気に入ってもらえた？」
自分の横に座った大きなテディベアに寄り掛かってみる。
「うーん、でも大きすぎるみたい。ちょっと邪魔かな。」
本当は凄く嬉しい。ユノらしいプレゼントと大きなユノのような体がフワフワして心地いい。
「そういうこと言っちゃうんだ？」
「だって、置き場所に困るでしょ？」
「そんなに困るなら玄関の横の部屋に置けばいいだろ？」
意地悪く言ってみた。そんなことをAができないことなんて百も承知だ。
少なくとも、自分が韓国に居る間はリビングに置いておくだろうというのも計算ずく。
「それはできないわよ。くまちゃんが可愛そうだもん。」
「本当は自分が寂しいんだろう？」
Aがくまちゃんと呼ぶのも、寂しがっているのもなんだか嬉しい。
「わかってるなら聞かないでよ…。」
ひねくれてるくせに、すごく素直な自分の妻を今すぐにでも抱きしめたくなる。
「俺だって寂しい。」
「…。」
「だって、新婚４か月で別暮らしだよ。それも２ヶ月も。」
「それは…仕方ないでしょ。仕事があるってありがたいことなんだし。」
「それはよくわかってる。だから、帰ったらご褒美頂戴ね。」
「そのことしか頭にないの？」
Aがたっぷりの皮肉を込めた。
「男だからね。好きな人のことを抱きたいと思うのは自然なことでしょ？」
「いいから、仕事してきてください！わかった！？」
勢いよく電話が切られた。
「相変わらず、ひねくれ者で可愛い奥さんだな。愛してるよ俺の奥さん。」
切られたスマホにキスをした。
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chie(プロフ) - <綺麗に>お風呂に一緒にお風呂に入って…気が急いてる♪ (2017年1月21日 2時) (携帯から) (
レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - 誤字報告。<ため息>静かな社内→車内 (2017年1月19日 1時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - 誤字報告。<我慢>着ける→点ける (2017年1月19日 1時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - kaedeさん» そうなんですよね。でも、否応もなしにやってくる(笑) (2016年12月27日 23時) (レス) id: 08ffa3699f (このIDを非表示/違反報告)
chie(プロフ) - ごめんなさい。誤字報告ダブりました。以後気をつけます。 (2016年12月24日 2時) (携帯から) (レス) id: bc37bde429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maimai
| 作成日時：2016年11月24日 22時
