ある男が幸せだった話 (ページ23)

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202001・kj side ページ23

嘘、俺寝言言っとったん？

ていうか完全に俺の気持ち知られてもうたやん！

言わなきゃ。めめが好きだって。

こんなに待ってくれためめに伝えなきゃ。

でもいざ言おうとするとなんでか難しくて。

こんなに勇気がいることをしてくれためめを一年も待たせていた事が本当に申し訳なくなる。

「あんな、めめ。俺、めめのこと､､､

　好き、や。」

「っ、本当に？」

「ほんまや。こんなに待たせてごめんなさい。」

途端に視界が暗くなってきつく抱きしめられている事が分かる。

俺の肩に顔をうずめるめめ。

「俺は、康二のためならいつまででも待つし。俺のこと、好きになってくれてありがと。大好きだよ。」

「俺も。やっと気づいたんやから、これからはずっとずっと大好きやで。」

不意に体を離しためめ。

驚いて見つめるとそのまま目があってしばらく見つめ合う。

少しでも動いたら何かが崩れそうで、ただただめめの整った顔を見つめる。

そのままめめの顔が近づいて来て、唇が触れた途端、体中に幸福感が駆け巡った。