ある男が幸せだった話 (ページ21)

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202001・kj side ページ21

シャワーを頭から被ってるうちに目が覚めて、今めめの家にいるという事の重大さに気づいた。

もう終電終わっとるし、多分このまま泊まる流れ。

え、やばない、好きな人と一夜を過ごすとか！

それに､､､この気持ちを自覚したからには、言わな。めめに、きちんと、好きやって。

そんな事を考えながらシャワーを終える。

脱衣所にはめめが用意してくれたのであろう部屋着があって、有り難く使わせてもらう。

「めめ～？あがったで～」

そう声をかけても返事がない。よく見ると、ソファで座った姿勢のまま寝とった。

起こさないようにそっと隣に座り、時間帯的につまらなくなったテレビを消す。

めめの顔を改めてみると、ほんまにイケメン。

こんなイケメンが俺のこと好きやなんて、世の中何があるか分からん。

俺が男を好きになるなんてことも、予想外すぎるんやけど。

恐る恐るほっぺをつついてみたけど全く起きる気配はなくて、楽しくなってふにふにとしばらく触っとった。

それにも飽きてまためめの顔を見つめる。

そのうち睡魔が襲ってきて、それから先のことは覚えていない。