ある男が幸せだった話 (ページ19)

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202001・mg side ページ19

9間生配信が終わったとたんふっかさんに飛びついてそのままご飯を食べに行ってしまった康二に軽くショックを受け、だらだらと帰る準備をしていたら、不意に肩を叩かれた。

振り向けばそこに立っていたのはしょっぴーとラウール。

「飯、行かねえ？話聞いてやるよ。」

「俺も行く！めめも行くでしょ？」

康二に告白して逃げられた一年前からずっと相談にのってもらってるしょっぴーと、何故か鋭く俺の気持ちに気づいてからかいつつも応援してくれるラウールに甘えて、話を聞いてもらうことにした。

昨日めめのこと真剣に考える宣言されたこと。

今日の途中から康二の様子がおかしくて目をまともに会わせてくれないこと。

配信が終わったとたんふっかさんと帰ってしまったこと。

考えれば考えるだけ不安要素しかなくて、自信が無くなってくる。

ラウールがいるから控えるけど、潰れるまでお酒飲んで全部忘れたいくらい。

「ﾊｱ､､､まあ康二くん、天然記念物並みの鈍感だからね、、」

「まあでも、それを今頃ふっかがなんとかしてるんじゃない？」

「そーっすかね、、」

「まあ安心しなよ、俺見ちゃったんだよね、今日めめが翔太君に愛してるよって言ったときの康二くんの顔！あれは、絶対嫉妬してる顔だった！」

「ていうかあれマジでビビったんどけど！！」

「ごめんて」

「ねえめめ、スマホなってるよ？」

　
お店が騒がしいのもあってラウに言われるまで全然気付かなかった。

急いで店の外にでて通話ボタンを押す。

「もしもし？」

「あ、めめ？」

「ふっかさん？どうかしたんすか？」

「康二潰れちゃってさあ、拾ってやってくんない？」

「え、俺ですか？」

「おまえ以外誰がいるんだよ！とりあえずよろしく！あ、あとお前自信もって大丈夫だぞ。」

そういって一方的に切れた電話。

最後のは意味が分からなかったけど、とりあえず潰れてる想い人の介抱できるなんて、うれしいに決まっている。

今日はちょうど飲んでなかったし。

急いで店内に戻って電話の主旨を伝えると、最高ににやにやした２人に楽しそうに見送られた。