彼は誰時 (ページ16)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:29,175 hit

16 ページ16

・

「Aおいで」

『わっ』

「ジョングガさすが〜」

「ヒョン、うるさい」

ベッドの傍からジョングクさんに腕を引かれて、広い背中の後ろに隠されるように引き入れられる。

後ろにいるからジョングクさんの顔は見えないけど、口調からするとちょっと怒ってる？

テヒョンさん、笑ってないで何とかしてください。

「じゃあ姫ちゃんと話せた事だし、俺は帰ろっかな〜」

「そうしてください」

え、テヒョンさん帰るの？

この状態で、ご機嫌斜めのジョングクさんと私を置いて？

救いを求める視線をテヒョンさんに向けてみるけど、

「そんな顔しないでよ、また来るから！」

『はい……』

違うそうじゃないです。

全く意思が通じないのか、通じててこうなのかは分からないけど、とにかくテヒョンさんは助けにならない。

先が思いやられるよ…

部屋を出て玄関で靴をはいてるテヒョンさんを見送りに、部屋から顔を出す。

「じゃあまたね」

「さっさと帰りやがれです」

「おお、こわいこわい、姫ちゃんもまたね」

『はい…あの、えっと、…今度は仕事仲間さん達も一緒に来てください』

なんだか照れくさくて、ボソボソとしか伝えられなかったけど、仕事仲間さん達にも会いたいことを伝える。

そっと顔を伺うと、テヒョンさんどころかジョングクさんも驚いたように目を見開いてる。

「ふふ、そうさせてもらうよ」

「Aが言うならしょうがない」

その後ふと優しい表情になった2人。

性格こそ真逆とまでは行かないけどあまり似てない2人なのに、何故か似てるって思ってしまう。