私の客を取らないで【鬼滅の刃】

逃亡陸 ページ7

いけないいけない。
これから木下さんの元へ行くっていうのに…




なんで嫌なことを掘り返してるの私。








会った時顔が引きつってたら本の角で殴られるでしょ？？？？

前それされて頭にたんこぶ出来たでしょ？？


かなり地味な痛さだったでしょ？？







本当に学ばない子は叱られるよ……。




あの人に………。









「はあ………」


考えすぎて溜息を漏らした。









花魁道中はここ吉原の見世物。

美しく着飾り豪遊してくれる客の元まで行く。



そしてそのままゴートゥーベッド。









毎回毎回何をされるのかと怯えるのも疲れた。
そうだ、くノ一やってた頃を思いだせ。



何度も死にかけただろ。






それに、あの人にされたことも思い出せ。

閉じ込められてただろ。









「……ふぅ、笑え笑え……蕨姫のように、強く………」




蕨姫力を貸してください。


貴方のように、頑張りますから。









「じゃあ、行こっか」



気持ちを整理して禿に笑いかける。





「はい！！」




笑顔で答えてくれたので、ちゃんと私、笑顔になってるっぽい。









よし、行きますか。

























「私が通る道を邪魔しないでくれる？」





「え？」









蕨姫の声が後ろからした。


どうしてここに？
私、花魁道中するんですけど………




「だから私が通るっていってんだけど」






キツイ目付きで睨まれる。

禿が震えあがる。





その顔私以外にはチビらせマシーンなのでやっちゃダメですよ………。








「でも私も通ります」


「は？雑魚に人権なんて無いんだよ下がりな」




「………」







蕨姫の言うことは絶対だ。


下についたときからずっと。








それをウザイと思ったことは無い。









だってこの人は………
















蕨姫が向かった先は勿論、私が行くはずだった所。

横取りされたのだ、常連客を。









木下さんは浮気をした。



だが多額の寄付金を出せば免れる。







木下さんなら容易いことだろう。









だけど、次の日の朝。









木下さんは行方不明になった。









☆どうしてでしょうね……？_____

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