私の客を取らないで【鬼滅の刃】

逃亡伍 ページ6

行為中首絞めは勿論のこと、叩いてきたり殴ってきたり。




これがものすごく痛くて、他の客に見せられないくらい痣ができる。



冬になると火鉢の炭をつけられたこともある。




だか、悲鳴は出してはいけない。
そういう性癖だから仕方ない、ともう諦めている。





なので唇を噛み締めて耐える。
噛み締めすぎて皮が向け、血が出る。



いつかの私の足の裏のように。



傷つけるのは簡単だが、治るのは遅い。
それが一番困る。






だけどこれを女将に言って木下さんを罰するのもなんだか可哀想だと思ったので秘密にしている。


私が我慢すればいいだけのこと。






我慢するのは得意だから。






だけど蕨姫にはこの間見つかった。

誰にも気づかれないよう、朝風呂は一番早く入るか一番遅く入るかにしていたのに。







最近蕨姫は一緒に入りたがるのでバレてしまった。




まあそのデレが可愛いから一緒に入るのは構わないのだけれど。









「…何それ」



いつもの怖い顔をして私の体を見る。


………いやん、蕨姫のえっち！！！








「は？？痣二倍にして欲しいならそう言って？」



「ごめんなさい」



だからその手をグーからパーにして？？？

それで私がチョキを出して勝ち！！！



殴られた。

痣狙ってたよ…痛い………






「で、それ何」


「これは、その、」





嘘下手でごめんなさい。




誤魔化せなくて全て話した。


なんだか悪いことしてないのに、罪人になった気分だった。







「へ〜〜え、あの木下がねぇ？？？」







あの蕨姫、笑ってるつもりなのかもしれないけど、めちゃくちゃ怖い顔してるからね？？



それでお風呂出るのやめてね？？？





また一週間誰にも声掛けてもらえなくなるからね？？？



前それでちょっと不機嫌だったじゃない…









「五月蝿い、ふん、あんたなんか木下にボッコボコにされて花魁なんか辞めればいいんだわ」





そう言って上がる蕨姫の後ろ姿はなんだか怒っているように感じた。







上がったあと土下座して機嫌直してもらったの、懐かしいなぁ。









☆床入り、あの人が知ったらどうなるかな…_____

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