私の客を取らないで【鬼滅の刃】

逃亡卌 ページ41

無事捕まり、閉じ込められた私。


足枷だけじゃなく、ご丁寧に首輪まで。


これは今、目の前にいる天元様の趣味なのだろうか？




「……天元様、私…」





「A」



喋ろうとしたけれど遮られた。

いつものこと。








「俺の許可無く喋るな」







そう言ってまた私を眺める天元様。

眺められてる私は窓の外を眺める。






私に眺められてる月は今日も綺麗だけど…、新月の方が好き。








月が見えないから。

………矛盾？？？








「A」









呼ばれて振り向くと、天元様に押し倒された。




「………」



「雛鶴を押し倒しただろ」






冷たい声でそう言う天元様。


目が怖い。



怒ってる？







確かに追い出したいから押し倒した。







「雛鶴の腕にあざがついていた。身動き出来ないようにしたんだろ」






そうですが。


天元様があの時の私と同じ体勢になる。

なるほど。これは痛い。





天元様の体重が私の腕に乗って重い。









「雛鶴に心の底から謝れ。会わせないが」








聞きました？
本当に私、天元様以外と会ってません。





ていうか、もうそろそろ退いてくださらないと私あざどころか折れそうなんですけど。









3人のお嫁さんにはたっぷりの愛情を。

残った私にはその愛情ではなくその3人に向けられない嫉妬執着が。













「…もう、逃げるなよ…」






天元様、わかりました。

けど、首を絞められながら言われると怖いです。













「…はい」








「死ぬまで、俺の傍にいろ」











あの日とは逆。



天元様がそのセリフを言う。
















数年越しに“約束”を交わす。

















「………はい、」
















何故だか月がいつもよりも霞んでいた。


























堕姫様。


















きっと私は一生貴方の事を忘れられないでしょう。









大好きです。いつまでも。


私が死んで、生まれ変わっても。















来世はずっと一緒にいましょう。











同じ時代に生まれ一緒に生きていきましょう？























いつまでも貴方と共に。

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