恙虫:弐 ページ23
三十分後、一人の隊士様が来た。
「邪魔するぜ」
「時を超えて来ましたか…」
「はあ?何言ってんだテメェ」
なんか私が変な人みたいな空気になってしまったので、穴があったら入りたい。
「不死川様、おはぎありますよ。ちょうどおはぎを作っていたんです。すごい偶然ですね。もしかしておはぎと結婚でもなされているんですか」
そう言いながら、部屋へ案内した。
「てめぇ、ぶった斬られたくねぇなら口を閉じろ」
不死川様が座りながら言ったが、それをスルーしておはぎを置きに行く。
「平らげてもらって構いませんよ。」
「おい俺の言うことが…」
おはぎを置いた瞬間に黙った。
「今日はこの屋敷へ来てくださってありがとうございます。どうぞ、お食べ下さい。」
ふと小さな虫が視界に入った。
いつもなら気にしない。
だが、ここは妖怪のいる屋敷。
「これは…」
【恙虫】(ツツガムシ)だ。
ダニの妖怪で、ダニよりも少し大きく目に見える。
夜中寝静まった民家に忍び込み、人の生き血を吸う妖怪。
今は真昼なのに、どうして…
閉めた戸をバタンッと開けた。
少し不死川様が驚いていました。
「こら、恙虫!お客様の血を吸うな!」
時、既にお寿司。
不死川様のうなじに一匹。
それを見た私は、驚異のスピードで近づき、恙虫を潰すため力加減をせず叩いてしまいました。
見事に恙虫は潰れましたが、不死川様のうなじは真っ赤。
「…テメェ、あんまり俺を怒らせるなよ。俺は沸点が高いからな…」
実は温厚で優しい人なんだなと思った。
「申し訳ございません。なにぶん、不死川様のうなじに蚊が止まっていたものでして。」
妖怪だから見える人にしか見えない。
きっと不死川様は見えない人。
そういえば、不死川様は稀血だと聞いたことがある。昼間でもこいつらがいたのはそのせい…?
「ご迷惑をおかけしました。私は残りの蚊を成敗するため、ご安心を。」
「別に蚊なんて気にしねぇよ」
その言葉を全スルーで、恙虫を潰しにいった。
全力の力で残りの四匹を拳で叩き潰す。
「プリ○ュア!!ハートキャッチオーケストラァァ!!!」
「!?」
その声が不死川様に聞こえているとは知らずに。
不死川様が帰る際、なにかこう違うものを見る目になっていたが、何故だろうか。
☆そんな目で見ないで!_____
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Regulus(プロフ) - 読んでいて凄く楽しかったです! (2020年3月31日 16時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
赤目のなりすまし(プロフ) - 瑞姫さん» それは雄叫びをあげてえいさーしましょう………(;;) (2019年9月16日 16時) (レス) id: 52f4f26d76 (このIDを非表示/違反報告)
瑞姫(プロフ) - 後ろ振り向いたらマジで親がいて叫びました(・-・) (2019年9月16日 16時) (レス) id: 8320c42a92 (このIDを非表示/違反報告)
赤目のなりすまし(プロフ) - おしるこぉさん» こんなに前の作品を見て頂いて…ありがとうございます(;;)(;;)個人的には男の子かな、と……多分……読んでくださってありがとうございます〜〜(;;)(;;) (2019年9月13日 14時) (レス) id: 52f4f26d76 (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - まじ好き(語彙力)管狐ちゃん?管狐くん??というか性別あるのか??どっちでもいいけどイケメンだなしんど〜〜とりあえずとぅうとぅい(尊い)ことは分かった() (2019年9月13日 14時) (レス) id: 3d9d1f1805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤目のなりすまし | 作者ホームページ:http://instagram.com/nuka___1111
作成日時:2019年8月23日 12時