ベテラン教師は…性別不詳で本の虫！？【魔入間】 (ページ12)

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１０話目ページ12

翌朝、Aが目を覚ますと、見知らぬ天井とベッドが視界に入った。

『……？』

まだ酒が抜けきっていないのか、頭がズキズキと痛む。

Aは起き上がりベッドから降りようとしたが、その途端足に力が入らず床に崩れ落ちてしまう。

『……っ、』

ダリ「あ、起きた？」

上から降ってきたその声に顔を上げると、そこにはダリの姿があった。

Aは慌てて立ち上がろうとするのだが、やはり足に力が入らない。

そんなAの様子を見て察したのか、ダリは軽々とAの身体を抱き上げた。

『……有り難う』

ダリ「いえいえ、どういたしまして」

Aがお礼を言うと、ダリは悪戯な笑みでそう返す。

『……にしても、何で私はこんな所で寝ていたんだ？此処は寮の別館だろう、君が寝泊まりしている』

ダリ「A、昨日飲みすぎちゃって寝ちゃったんだよ〜」

Aの問いに、ダリはおどけたようにそう返した。

『……そうか、それはすまなかったね…今度何か奢るよ』

ダリ「大丈夫大丈夫♪僕は気にしてないよ♪」

そんな会話を続けながら、Aは玄関へと向かい、自分の靴を取り出した。

『それじゃあ……また学校で』

ダリ「はーい！また学校で♪」

Aは靴を履き終えた後、立ち上がって玄関のドアノブに手を掛け館の外に出た。