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『はぁ、疲れた…。』
今日は午後から婦人科に行ってきて、
検査してきた私。
今のところ状態は良好で、
これから何もないまま安定期に入ることを願うばかり。
でも病院にはたくさんの人がいて、
待ち時間も長かったからそれなりに疲れてしまって。
新しいマンションの入り口に着いた時にはもうヘトヘトになっていた。
「すみません。」
部屋に戻ろうとエレベーターを待っていると、コンシェルジュの人が話しかけてきた。
『はい。』
「お客様がお見えになっております。」
『お客様？』
健人のことだ、と思ったけど、
コンシェルジュと健人は知り合いって言ってたから、「中島さん」っていうはず。
そんな疑問を抱いていると、
遠くから聞こえてきた、こちらに近づく足音。
「はい。あ、お越しになりました。」
ゆっくり徐々に大きな音になってくるその音の方を振り返ると、まさかの光景が私の目に飛び込んできた。
『風磨…？！』
スーツ姿のいかにも仕事帰りの格好の彼。
驚いて腰が抜けてしまい、私はその場に座り込んでしまった。
「だ、大丈夫ですか？！」
『あ、いや…』
「コンシェルジュさん、ありがとうございます。
彼女は俺が運びますので、後はお任せください。」
「あ、はい。かしこまりました。」
『任せろって…やっ…』
コンシェルジュに落ち着いたトーンでそう言った彼は、軽々と私を抱き上げる。
ちょっと…！！
人前でいい年の私がお姫様抱っこされるなんて、死ぬほど恥ずかしいんだけど…！！
でも、そんなこと言わせないと言わんばかりにエレベーターに乗り込んだ風磨に、私も何も言えず黙ってしまう。
「鍵。」
『あ、うん…。』
ポケットの中から鍵を出すと、私を担いだまま扉を開け、そのまま部屋に入る風磨。
ソファーに私を降ろすと、
その横にしゃがみこんだ彼は、座っている私を下から見上げる。
ゆっくり手を伸ばして、私の頬に手を添えた彼は、閉じていた口をゆっくり開き始めた。
「会いたかった…。」
溢れ落ちたようにそう発した彼に胸が大きく鳴る。
どうして、ここがわかったの…？
なんで、私に会いに来たの…？
言いたいことはたくさんあるはずなのに、
切なそうな目で私を見上げる彼に、私も何もいうことができない。
何よりも、会えないと思っていた彼の顔がもう一度見れて、
純粋に嬉しかったんだ。
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ichigomaple(プロフ) - えっえっえっ、caming soom、、？えっ、、えっ、？笑 (2021年12月15日 1時) (
レス) @page41 id: 2d8d4d0b71 (このIDを非表示/違反報告)
m - コメント失礼致します。こちらの作品は少し前に執筆されているようで今更ながらですが読破させて頂きました。涙が止まりませんでした。はらはらどきどきした思いと愛について深く考える事ができました。これからも舞子様の作品を楽しみにしております。 (2021年9月1日 4時) (レス) id: ea118f12f8 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - コメント失礼します。主人公に感情移入してしまい、泣いてしまいました。占いツクールでこんなに泣いたのは舞子さんの小説が初めてです。完結おめでとうございます！素敵な小説に出会えてとても嬉しいです。ありがとうございましたm(_ _)m (2020年5月15日 21時) (レス) id: 82bbddf0f3 (このIDを非表示/違反報告)
maron(プロフ) - 初めまして。凄く感動してドキドキしました。本当に実話であるんじゃないかってくらいお話上手で入り込めます。本当に良かったです。 (2019年10月25日 13時) (レス) id: c5d9cde9db (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 舞子さん、いつもコメントさせていただいていました！完結おめでとうございます！本当に今まで歓喜あまって泣いてしまうとかあってほんとに切ないとこもあったけど、ほんとにこの作品はダイダイダイ好きです。これからも応援しています(^^)ありがとうございました(^^) (2018年11月25日 3時) (レス) id: a3d65aa3c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞子
| 作成日時：2018年3月16日 21時
