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ツンデレ 20 ページ20

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『いるし…。』





時間帯的にラッシュの時間で、
人通りも多い中、一人駅前の噴水の前で傘もささずに立たずんでいるあいつ。





‘ こんな雨だから帰ってくると思う ”
なんて高島レナの友人は言っていたけど、
あのハコイリはそんな女じゃないんだって。





近づいて傘を後ろからさすと、

俺の方を振り返る彼女。





「しょうりくん…?」


『門限前だ。帰るぞ。』


「でも、まだレナちゃんたちが…、」





そう言う彼女を無理矢理傘の中に入れて腕を掴み、
俺は歩き始める。





「あいつらなら…もう寮にいる。」


『え?』





騙されていた、なんて酷なこと言えず

それだけ伝えると案の定驚いた様子の彼女。





でも、





「じゃあ、レナちゃんたちは濡れずに済んだんだね!!よかった〜。」


『はっ…?』






来なかった理由じゃなくて、

そんな高島レナたちを心配していた様子だった。




「ほんと、バカ…。」


『なあに?しょうりくん?』


「なんでもない。それより、はい。」





傘をもう一本持ってきていたのを忘れていて、俺は、自分の傘に入れたハコイリ娘に持っていた傘を渡す。





「ありがとう〜!!わざわざ持ってきてくれたんだね!」


『…げ。』


「ん?どうしたの?」





こいつ…

制服透けてるじゃねーか…。





チラチラと視線を感じていたのはそういうことだったのかよ。

本人気づいてないし…
あーもう、ふわふわしすぎてムカつくわ。





『ほら。』





俺が手渡した傘をさしたハコイリ娘に俺は自分が着ていたジャージを手渡す。





「え、でもしょうりくん…」

『俺は濡れてないから。着とけ。』

「何から何までありがとう〜!!しょうりくん本当に優しい〜!!」




変な虫除けですけど。

嬉しそうに俺のジャージを受け取るハコイリ娘。
余韻に浸ってないでいいからさっさと着ろって。

若干イラつきながら、ジャージを着るのを待つ。





「お腹空いた〜!!パンケーキは晴れたときのお楽しみだ〜!!」




フードを被って、楽しそうなハコイリ娘をもう一度引き止めて、

俺はファスナーを上のギリギリまで上げる。





「うっ、しょうりくん苦しい…」

『これぐらい我慢しろ。』




ええーとかブツブツいうハコイリ娘だったけど、
歩き始めると、幼稚園児のように楽しそうにしている。





はぁ、
散々振り回されたのは俺だけかよ。

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ももみず * - おもしろいです…!!! (2020年1月16日 17時) (レス) id: 5421e01398 (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の白雪姫 - 舞子さん» 更新がんばって下さい!((o(^∇^)o))焦らすゆっくり(〃^ー^〃)自分のペースで(〃^ー^〃) (2018年5月8日 10時) (レス) id: efdbcf38a9 (このIDを非表示/違反報告)
pii(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2018年4月6日 23時) (レス) id: e1c85735ee (このIDを非表示/違反報告)
七星(プロフ) - このお話とても面白くて待ちどうしいので、更新待ってます! (2018年4月2日 0時) (レス) id: 017c693aab (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の白雪姫 - 舞子さん» レナちゃん良いキャラしてますね♪(≧ω≦。)更新がんばって下さい!(〃^ー^〃) (2018年3月4日 17時) (レス) id: efdbcf38a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞子 | 作成日時:2018年1月19日 23時

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