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『え…?』





言われた言葉の意味はわかってる。

でも、理解ができなくて。

驚きとともにマヌケな声が出てしまう。





冗談だと思いたいのに、
彼女の目が、態度が、本気だと示していて。

まるで初対面かのような反応に、俺も固まってしまった。





「A!!」





何もお互い言えず、沈黙が流れていると、

七瀬さんの後ろから歩いて来た男子生徒が彼女の名前を呼んだ。





「風磨…」





彼女は振り返ると、
うちの制服じゃない彼に向かってポツリとそう呟いた。





「終わるの早かったんだな。」

「うん。だから駅まで行こうと思ってて。」

「そうだったんだ。…えっと、友達?」





彼は俺の顔をチラッと見ると、

彼女にそう尋ねる。





声も出さず、

首を縦にも横にも振らない彼女の様子を見て、彼は納得したような表情を見せる。





「A、俺少し用があるから先に駅まで歩いててくれない?」

「用事?」

「大丈夫、すぐ追いつくから。」





少し不服そうに顔を歪めた彼女の背中をポンっと風磨と呼ばれる彼は叩くと、

渋々駅の方向に歩いていく彼女。





「ちょっと、お話いいですか?」





彼女の後ろ姿を目で追っていた俺に、

彼は、そう話しかけてきた。

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作者名:舞子 x他2人 | 作成日時:2018年1月1日 18時

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