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祖母の告別式は滞りなく行われ、気づけば3週間は経っていた。
12月も中旬にさしかかり、ソウルは寒さが一層増していた。
私はというと、弁当屋営業を再開して以前と変わらずおかずの下ごしらえから抜かりなくしている。
「よし。今日の分はここでおしまい！」
あ、暖簾をまだかけていなかったんだった。
椿と書かれた暖簾を店奥より取り出し、いつもの場所に立てかけた。
外に出ると、冷たいビル風が吹き身震いがする。
今日は冷えるなぁ…
夕飯は、キムチ鍋にしようかな。ジョングク君、今日は早く帰ってくるって言ってたから、一緒に買い物して帰ろうかな。
そんなことを考えているうちに、弁当を買い求めてお客さんがポツポツといらっしゃった。
祖母が亡くなってから、ジョングク君はいつにもまして私の側にいるようになった。
帰るときも、なるべく一緒に帰ってくれるし、家にいる時なんてひっつき虫みたいだ。
きっと、私が寂しがらないように彼なりの気遣いなのだろう。
気を遣わせて申し訳ない気持ちと、以前より増したスキンシップに恥ずかしさがまだあった。
もちろん、祖母が亡くなってからふとした時、喪失感に襲われることがある。
それを拭い去ることはできないけど、彼の包み込むような愛が私の心を次第に満たしていった。
そのお陰で、今こうして弁当屋を再開することができているわけで。
何か、お礼がしたいな。
いつも、彼からもらってばっかりだから、たまには私からもお返しをしなきゃねと考えている時、流していたラジオからある話題が耳に入った。
『クリスマス』
「そうだ、クリスマスプレゼントを用意しよう。」
ジョングク君が喜んでくれそうな物は何かな。
考えるだけでも楽しくなってきた。
「あ、おばあちゃんにはモンブランをお供えしとこう」
JK「お祖母様、モンブラン好きだったの？」
いきなり声をかけられたかと思えば、ベージュのダッフルコートを身にまとったジョングク君が鼻を赤くして立っていた。
「わ！おかえりなさい、ジョングク君。いつからいたの？」
JK「さっきからいたよ。A、全然気づかないし百面相してたから面白かった」
「もう、声かけてくれたらよかったのに。外、寒かったでしょう？中で温ってから帰ろうか」
冷えきった彼の手をとって室内へ入り、ホットコーヒーをカップに注いだ。
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ゆき(プロフ) - (名前)マコさん» 全作読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いますm(_ _)m (2019年9月15日 12時) (
レス) id: 39e3cdebd3 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)マコ(プロフ) - ゆきさんの作品を全部読ませていただきました！ とっても優しく幸せな世界に癒されて、私も優しい気持ちになれました^_^ ありがとうございます！ これからも楽しみにしています！ (2019年8月11日 22時) (レス) id: 1cef87080f (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - はるかさん» ありがとうございます！普段はグクちゃんと呼んでアミ活をしてるのですが、ここではかっこいいグクを理想に書いていきます！ (2019年7月31日 19時) (レス) id: 4ece362860 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 猫わかめさん» ありがとうございます！かっこいいジョングクと愛される主人公をこれからも書いていきます。 (2019年7月31日 19時) (レス) id: 4ece362860 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - とにかく主人公可愛いしグクもめっちゃカッコいい…次の更新楽しみにしてます。 (2019年7月31日 17時) (レス) id: 2c32449133 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2019年7月29日 3時
