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レンから外出許可?が出たので、カフェ周辺を散策することになった。
レンが言った通り、美しい桜並木を眺めながら川沿いを歩いていると、『南川駅』というバス停が目に留まった。
「こんな所にバス停が…んーと、行き先は、ロッテワールド??」
ロッテワールドって、あのロッテよね。
どんな所なのかググってみところ、
「ソッチョンホス…へぇ〜、桜の名所なんだ。とても賑やかで楽しそう。」
今度レンに連れてってもらおうかなと考えていた時、バスがこちらに向かって来るのが見えた。
ロッテワールド行き。こんなタイミングでバスが来るなんで、これは神様が行きなさいって言ってるようなものだ。
そう思った私は、少しの不安はあるものの、好奇心が勝りバスへ乗った。
小一時間ほどで着いたそこは、想像以上に賑やか場所だった。
湖の周辺には沢山のお店があり、休日ということもあって多くの人が訪れていた。
賑やかさとは対照的に、一面桜で囲まれた湖は、静かに空の青さだけを映していた。
「思ったより人が多いのね。でも、せっかく来たしいろいろ見ちゃおう!」
お祭りのような雰囲気に浸りながら、あっという間に夕刻へと時間は過ぎていった。
小袖姿はどうも目立ち過ぎた。
何人かに声をかけられれば、「写真お願いします」と言われ丁重にお断りするも、また声をかけられる。
着物で歩く事がこんなにも重いことだと感じたのは初めてだった。
「2時間もいなかったのに、こんなに疲れるなんて…」
私は近くのベンチに腰掛けた。
空は茜色に染まり、湖が宝石のように朱く輝いている。
その景色に見惚れてしまい、この美しさを写真に収めようとスマホを手に取ると…
電池切れ。
まさかの事態に愕然とした。
帰りのバスはどうしよう。
そもそも、バスの時間はあるのだろうか。
こんなことなら、レンの連絡先を書き留めておけばよかった。
穏やかな気持ちが反転、一気に不安が押し寄せていった。
独りがこんなに怖いと思ったことなんてなかった。
ここは日本じゃない。
多少言葉は話せても、異国という地が私を不安にさせる。
「とにかく、誰かに聞かなきゃ」
私は、震える手を握りしめ人混みをかき分けた。
とにかく、駅に行けばなんとかなる。
そう思い足を早めた時、
パシッ
いきなり手を掴まれた。
「っ…?!?!」
恐る恐る振り返ると、そこには先ほど見かけた『まっくろくろすけ』がいた。
JK「やっと見つけた」
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ゆき(プロフ) - 共感していただいて嬉しく思います。私もトンイが大好きなので、ついつい話に織り込んでしまいました。コメント頂き、ありがとうございます(^^) (2018年8月6日 7時) (レス) id: 62b0c80745 (このIDを非表示/違反報告)
しずく より(プロフ) - 初コメ失礼します!トンイすっごい好きなんですけど、周りに好きな人がいないのでお話中に出てきてて勝手に喜んでます(((( (2018年8月6日 3時) (レス) id: 8a59c88b0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作成日時:2018年6月27日 22時