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俺にしては珍しく目覚ましが鳴る前に目が覚めた。
まだ空は薄暗く、二度寝するには充分時間があるとわかったが、今日で帰るんだと思うと寂しく思い少しでもこの場所を目に焼き付けたかった。
Aと初めて出会った場所に向かおうと廊下を進む。
朝はひんやりと肌寒く、着ていた浴衣だけでは少し身震いしそうだった。
たった2日しかここにいなかったが、メンバー皆この旅館が気に入ったらしく、またここに来たいと口々に言っていた。
山仙との問題があり心配ではあるが、またすぐここに来て彼女を安心させようと、俺は帰りがたい気持ちを抑えた。
JK「あ…」
視線の先には、愛しくてやまない彼女の姿があった。
偶然なのか、俺はにやける口元を引き締めてAの元へ進んだ。
「行かないで」
そう、かすかに聞こえた声に俺は自然と彼女を抱きしめていた。
ハラハラと涙を流すその姿が儚くて、今にも消えてしまいそうだった。
JK「一人にしないって言っただろ」
俺の言葉に、Aは息を詰まらせながら俺の名前を呼んだ。
「あなたに昔、ここで会ったんだよ」
Aの言葉に俺は目を見開いた。
「もう覚えてないかもしれないけど…」
そう言って彼女は俺の方に体を向けた。
力なく俺の胸にもたれたAは、目を閉じてゆっくりと言葉を紡いだ。
「あの頃、友達がいなかった私に、ジョングクは友達になってくれたの。ここで、一緒にスイカを食べたのよ」
あのスイカ、とっても甘くて美味しかったんだよと幸せそうに言うAに、俺は口づけをした。
それは、触れるほどのキスだった。
時間がゆっくりと流れるような感覚が全身をまとう。
彼女の涙で濡れたまつ毛がかすかに震えた。
JK「忘れるわけないだろ。あの時から、俺はAを守るって約束したんだから」
驚きで口を開けた彼女に、俺はもう一度キスをした。
次は、もっと長く…
俺のことだけを考えてと言わんばかりのキスを、彼女に注いだ。
「…っ、まって、ジョングクっ…。その、覚えているの？昔のこと…」
JK「ん？だから、言ったでしょ。覚えているって。というか、俺はAに会った時から思い出していたよ。」
「そんな、言ってくれたらよかったのに…」
そう言って落ち込むAの手に指を絡めた。
JK「言うつもりはなかったけど、やっぱり言う。」
絡めた手を、ぎゅっと握った。
JK「Aが好きだよ。ここで出会ってから、ずっと好きだ」
彼女は大きな目を瞬かせ、ほんのり頬を染めて幸せそうに微笑んだ。
「わたしも、ずっと好きです」
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あーちゃん(プロフ) - とりま最高 (2019年10月10日 16時) (
レス) id: 578ed0c715 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 愛(ｻﾗﾝさん» ありがとうございますm(_ _)m 次回作もお楽しみに…笑。 (2019年3月21日 16時) (レス) id: 6fb3a64d96 (このIDを非表示/違反報告)
愛(ｻﾗﾝ(プロフ) - お、おわり、、 めちゃくちゃ面白かったです！ありがとうございました！次もあるなら待ってます！お疲れ様でした (2019年3月21日 14時) (レス) id: bbbfbb5774 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 凄い面白いです！更新頑張って下さい！ (2018年12月17日 15時) (レス) id: e9fb8ac079 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ちあさん» ありがとうございます。頑張ります♪ (2018年12月6日 14時) (レス) id: 62b0c80745 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年9月14日 15時
