私のはじめての友達《忍たま》

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本当に一番欲しいものが“友達“だなんてお母様やお父様にも絶対言えないなぁ……＿＿＿＿





「あははっ」「すごーい！」




すると、外の方から女の子達の楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
窓を開けて、上から覗くとお城の近くの大きな木の下に一人の男性と女の子達が居た。





一人の男性は遊び道具を出張で宣伝しに来た小綺麗なおじさんだった、その遊び道具を使って女の子達に色々な技を披露していた




私も自然と目が惹かれた




おじさんは二つの掌サイズの玉を懐から出して、上から下へと回して行った
そして、三つ四つと玉が増えて行った




「「おー！！！」」




おじさんが芸を止めると、女の子達は一斉に拍手を響かせた。




おじさんは何も言わずにお辞儀をして、その場を立ち去った




「「おじさんありがとう〜！」」




おじさんはその声に振り返って、ウィンクをしてくれた




「いいな〜“おてだま“欲しいなぁ……」




「うん、私も……」




「最近、近所の子のえみちゃん、りかちゃんもみんな持ってるよね……」




「私、裁縫得意なおばあちゃんに作ってもらえるか聞いてみる！！みんなの分も！」



「やったー！！ありがとう！」



「楽しみにしてるね！！」



「約束だよ！」




『おてだま?って凄い………遊んでみたいかも』





気になった私はお父様に頼みに行った。



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『お父様〜！！』




父「おーA、欲しいものは決めたのかい？」




『うん！私はおてだまが沢山欲しいです！！』




父「おてだま？」




『窓から聞こえたんですけど、今おてだまで遊んでる子が多いらしいの！
私も気になったから欲しいなーって……駄目ですか？』



父「ほぉそうなのか、いや悪いことは無いぞ。
よし、今度出かける時に沢山買って来てやろう」




『わーい！！お父様ありがとうございます！』





初めて遊び道具を買ってもらえるのが嬉しくて、その間は更に習い事や勉学を頑張った。





でも、買ってもらえるのが嬉しくて頑張ってるだけじゃない





ただお手玉で一人で遊びたくて頼んだ訳じゃなくて、あの女の子達と一緒に遊びたかったから……





きっと、なにかきっかけが欲しかっただけなんだ。

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