君にはまだ、届かない (ページ5)

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ご. ページ5

夏休みに入ってから歌みたがバズった。
.....と言ってもバズったのは2回目で、今まではありがたいことに初めて投稿した歌みたがバズって、何とかSNSに生き残ってるという感じだった。
とっくに収益化はしてるけど歌みたしかしてなくてお金は入ってこない。
それはもったいないなと思って、曲を作ってみようかなって。思ったんだけど.....

『あ"ぁぁ！！！わっかんない！納得できない！！！』
明日が4人で遊びに行く日であることもあってあのなるせさんの許せないという顔が頭にチラついて全く集中ができない。

ｶﾁｯｶﾁｯと規則正しく音を鳴らして動く秒針を何となく見つめる。

ん.......？

『やっばい！！ちょっとまって紡との約束の時間あと1分なんだけど？！』

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
「はーい！」
と、インターホン越しに聞こえる彼女の声を聞いてほっとする。

『ごめん紡！！課題やってたら時間見てなくて遅れちゃった』

紡「いいよ、全然笑あ、そういえば明日だっけ？来れないの」

『う"っ...うん』
そんな紡の言葉でまたあの3人のことを思い出す。

紡「...？行きたくないの？」

『ん〜、、まぁ、、そんな感じ？でも行かなきゃだから。私の素晴らしい高校生活を守るのために！！！』

紡「なにそれ笑」
と笑いながら麦茶を入れてくれる。私は苦いのが苦手で緑茶とかが飲めない...というか極力飲みたくない。から、彼女は無意識だろうけど気を使ってくれるとこを見て優しいなと感じる。

紡「そういえばお母さんが感謝してたよ〜」

『私なんかしたっけ？』

紡「Aちゃんが来てくれると安心するわって。あと目の保養にもなるって...」

『おい最後の言葉絶対嘘だろ』

紡「あっ、ばれた？笑」

『ふーんどうせ私なんて可愛くないもんね！！うんそうだよね！！』

紡「可愛いよ？ちゃんと」
と言いながら頭を撫でてくる紡。
なんだ...イケメンかよ。

とくだらないことを考えているうちに紡が深呼吸をしだした。

『...ん、どうしたの深呼吸なんかしちゃって』

紡「えっ、と...あのね...」

「私、そろそろ学校行こうと思うの。」

『え？！がち？！』

紡「といっても行かないと留年になるからなんだけどね、」

『...保健室登校的な？』

紡「うん、そんな感じ...かな」

私は紡が学校に来れない理由を知らない。あえて聞かないようにしている。それはきっと彼女も気づいているだろう。