・ ページ14
〜臣side〜
やっぱり、さきがはぐらかした
料理を運んだ時の
「いろいろあって」っていう一言が気になった
『ん……高校1.2年の時にさっ……
イジメにあってさ
席替えでは、席一つ 空けて避けられ
バイ菌呼ばわりされたり
校庭に行こうと外に出たら
窓からバケツで水ぶっかけられ
朝から、キモい死ねって
隅々まで書かれた紙が引き出しに
入れられたりしてた……
しかも、この人良いなって思った人にも
バイ菌呼ばわりされたり
水ぶっかけられたりしてさ…
まぁ…その後 高3の1年間は
保健室登校だったけど……」
「ｯなんだよ……それっ……」
『そして、高校卒業して調理師の資格の
勉強の為に行ってた学校で……
好きな人がいて、私的には
真面目に付き合ってる
って思ってた人がいて
ある日、
ちょっと大人なホテルに
連れ込まれそうになってさ抵抗したら
「お前の事は所詮遊びなんだよ」って
「誰もお前と真面目に
付き合うわけないだろ」って。』
あまりにも
耳をふさぎたくなる壮絶的な話に
思いっきり
さきを抱きしめた
臣「(ギュッ)ｯ……ごめん……
辛いこと思い出させて……ｯ
俺が知らない間にそんな事……ｯ
苦しかったよな……ｯ」
『(首を横に振り)
……ｯ臣にだったら…ｯ…話しても良いって
思えたｯ
……何度も死にたいって思ったしｯ
…父親を恨んだりもしたｯ』
好きっと
俺が幸せにするって今にも
伝えたくなったけど
そんなこととても言えるわけなく
今はただ
「辛かったね、もう大丈夫だよって」
か細い体を抱きしめるしか
できなかった……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 182人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：登坂莓華 | 作成日時：2021年9月9日 1時
