4話 ページ5
そもそも私は他の弟妹と比べて兄に褒められることが少ない。
どんなに頑張って家のお手伝いや弟妹の面倒を見ても全て裏目に出てしまう。
さっきだってそうだ、藪柑子の乾燥した根は咳止め、解毒になるし、南天は火災除け、厄除けになるそれに柊だって…
昔お婆ちゃんが言っていた
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
婆「いいかい名無し、柊のトゲは鬼の目を刺して追い返すというんだよ。
昔の鬼は追い返すことができるけど今は藤の花を使うのよ」
貴「そうなの?」
婆「そうよ藤の香りは鬼が嫌いな匂いなのよ」
貴「でも何でお婆ちゃんはそんなこと知っているの?」
婆「教えてもらったのさお友達に」
貴「お友達?」
婆「大事な大事なお友達」
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
本当は藤の花が良いけど今の時期は藤の花なんてないから柊でなんて思ったけど
兄からしてみれば全部無駄だったみたい
これが私が兄を苦手とする理由
そもそも兄は私のことが嫌いなんだ、だからあんなに冷たく当たるんだ…
いやいや、なにをそんな暗い考えになるんだ
ただ兄はお母さんや禰豆子、弟妹が大事だからあんなことを言うんだ
しっかりしろ!私!
でも、禰豆子と私を比べると絶対に禰豆子の方が可愛がられていると思う…
けどそうだよねだって禰豆子は村でも評判の美人だし、良く笑うし優しいし、強いし、___
私とは真反対の人だ
私なんて人見知りで人に笑顔なんて見せれないし弱いし、強くなんて無いしなんの取り柄もない奴だ
はぁーとため息をつきながらさっき取った木の実などを雪をかき分けて少し凍っている地面に埋めた。
貴「ごめんね無駄なことをしてしまって、来年の冬にまた会おうね」
雪をかき分けてヒリヒリと痛んだ両手を擦りながら家に帰ろうとすると
何かに見られているような感じがした
貴「だ、誰かいるんですか?」
動物たちの視線とはまた違うなにか
私は怖くなって走って家に向かった
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(^ω^=^ω^)おっおっおっ - 続きが気になります!これからも更新頑張ってください! (2019年11月19日 2時) (レス) id: f333173d4e (このIDを非表示/違反報告)
マッチ(プロフ) - るるこさん» 教えてくださりありがとうございます! (2019年9月23日 0時) (レス) id: b8e8ed2fb2 (このIDを非表示/違反報告)
るるこ - オリジナルフラグ、お外しください! (2019年9月23日 0時) (レス) id: d4fc280436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マッチ | 作成日時:2019年9月15日 13時