作り置きの依頼 ページ26
もう3度目となるご依頼のてつやさん。今日も彼に呼ばれてお宅にお邪魔している。今日のご依頼は1週間分のご飯作り置きだ。
て｢ねぇねぇ、何作ってんの〜？｣
『これはプルコギの調味料をお肉に漬け込んでます。このまま冷凍させるのでお野菜と春雨と炒めてくださいね。レシピは貼り付けておきます。』
て｢それなら俺でも出来そう｣
『てつやさんはお料理されないんですか？』
て｢全然出来んのよ。｣
気付けば彼は私のすぐ後ろにくっつき料理を見ている。こんなの面白くないだろうに。
『...まだまだ時間かかるので何か他のことをされては如何ですか？』
て｢あれ？俺邪魔？｣
『いえ、ただ見てて楽しいものじゃないと思うので』
て｢え〜？楽しいよ？｣
『そうですか、それなら良いんですけど。』
静かな部屋にトントントンと包丁の音が響く。少し切れ味の悪い包丁だから力が必要だ。
て｢ごめん、切りにくい？｣
『少しだけ、でも大丈夫ですよ。』
て｢それは何？｣
『これは大根の浅漬けを作ろうと思ってます』
て｢うわぁ...俺そういうの好き...｣
『良かったです』
料理が進むにつれててつやさんの体の動きが増える。間違いなく暇だろうに何故構って下さるのだろうか。
『そんなに身体が動くほど暇で仕方ないのに何故私に構って下さるんですか？』
て｢あ、やぁ...別に暇じゃないけどさ...Aちゃんが居てくれる時間には限界があるやん...？｣
『延長されますか？』
て｢したいけどもぉ...｣
『ふふ、嘘ですよ。ちゃんと怠けずに最速で終わらせるので。』
て｢...最近忙しい？｣
『有難いことに結構ご依頼を頂くようになりましたね』
て｢じゃあもう俺が依頼しても来れない可能性すらあるんだ？｣
『そうですね、先約があればお断りしてしまうかもしれないですね。申し訳ないです。』
て｢いやいや、それは早いもん勝ちだから...俺が見つけたんだけどなぁ...｣
何かをもごもご仰ったような気はするけど、ちょうどミンチを炒め始めたせいで彼の小さな声は掻き消されてしまった。
『ごめんなさい、何かおっしゃいましたか？』
て｢ううん。忙しくなってよかったやん。｣
『でもやはりてつやさんのご依頼が入るとわくわくしますね。てつやさんは3回目なので安心します。』
て｢営業トークも上手くなっちゃって...｣
『ん？営業トークってなんです？』
て｢はぁ...突然こういう無自覚が襲い掛かるんだよなぁ...｣
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ぴあ(プロフ) - 真菜さん» 楽しみにしていただけているようでとても嬉しいです！ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。 (2020年11月23日 9時) (
レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
真菜(プロフ) - 更新が来ると小躍りしたくなるくらい嬉しいです！！今回も安定のてつやくんにわらいました。笑ぴあさんの紡ぐお話が大好きすぎます…！！ (2020年11月20日 11時) (レス) id: de84573f04 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» 素敵なリクエストありがとうございました！！ (2020年11月9日 9時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁ！！！めちゃくちゃにツボです！！！シルクさんがかっこよすぎます！泣 リクエストにお答えいただき、ありがとうございます！ (2020年11月7日 23時) (レス) id: 294927c63e (このIDを非表示/違反報告)
美希(プロフ) - ぴあさん» ちゅき (2020年11月3日 17時) (レス) id: f06a603aeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴあ
| 作成日時：2020年8月25日 20時
