取り戻せ、青い春。 (ページ6)

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りょうside

その後俺は出っ歯と増田のことを忘れて彼女と話しながら試合を見た。

『今のはオフサイドですか！』

『おお！すごい！』

と1プレイごとにリアクションをする彼女が可愛かった。

前半が終わり、ハーフタイムになった。

り「あの、試合中ほかの話するの嫌かと思って聞けなかったんですけど、お名前教えてもらっても良いですか？」

『桜木Aって言います！19歳です！私もお名前聞いてもよろしいですか？』

やっぱり結構年下か。見た目は大人っぽいけど話し方とかが可愛らしかった。

り「俺は福尾亮って言います。今年24になります。Aさんさえ良ければタメでお話しません？」

今日この時間で仲良くなって連絡先を聞かないともう一生会うことは無いと確信していた。

どこに住んでいるのかもどんな学校なのかも知らない。今を逃せば二度と会えることは無いだろう。

『りょうさん！ですね！年上の方なのにタメ口でいいんですか、？』

Aちゃんは少し申し訳なさそうにこっちを見つめていた。

り「いいよ。その方が俺もAちゃんも楽でしょ？」

『じゃあそれも、お言葉に甘えて！』

なんて言ってニコッと笑うからいつもの調子で話題が出てこなかった。

『りょうさんは、普段どんなことしてるの？』

話題を探しているとAちゃんの方から話しかけてくれた。
俺に興味を持ってくれているのか…？

り「俺は普段建設系の仕事しながら動画クリエイターをやってるよ。Aちゃんは学生さん？」

『すごい、大変そうなお仕事してるんですね！私は看護学生の2年生！』

時々敬語が混ざっては『間違えた！』って言ってるのが可愛らしくてもっと話したいと思った。

すると後半の開始を知らせるホイッスルが鳴り響いた。