涙雨の鏡の本音 ページ6
「違う、ちがうの…昨日、逆先くんが助けてくれた時からずっと変で…。なんだか心はぎゅうっってなっちゃうし、逆先くんの声を聞くだけでなんだかすっごい恥ずかしくなっちゃって。」
呆気にとられてる逆先くんを見、しまったと思ったけどそれはもう遅い。
一度開いた口から溢れ出る言葉は止まることを知らないようで。
視界がじわりと滲むが、私の口からはしきりに音が躍り出てくる。
「こうやって一緒に帰るってのもすっごい嬉しいんだけど…なんか、逆先くんの顔見れなくて。肩が当たるだけでもきゅんってしちゃうし、いつもより声は響きやすいし。だからちょっと避けちゃった、かも。」
引かれる覚悟で言い切ったが、目の前の彼からは何も聞こえない。
ただ静かにざぁざぁと雨の降りしきる音が聞こえる。
「こんなこと言って、ごめん。」そう言ったら目の少し下をゆっくりと撫でられる。
「まさカ、本当に成功するとはネ」
「ごめん、なさい、本当にごめんなさい…でも、たぶん、私逆先くんのことが__」
意を決してぎゅっと目を瞑りその続きを言おうとしたら私の目を拭ってくれていた手が頬に落ちる。
目を開けて、こっちを見て。と言われてしまえば従うしかない。
閉じたばかりの目をゆっくり開けると、とても優しい顔で微笑む逆先くんがいた。
「ああその先は言わないデ、子猫ちゃん。
それはボクから言わせて欲しいナ。」
「ボクは君のことが、Aちゃんのことが好きだよ」
また私の目からは雨が流れた。
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舞(プロフ) - ちよりさん» こんばんは、コメントありがとうございます…！沢山のお祝いの言葉や感想ありがとうございます*きゅんきゅんして頂けたようで何よりです！いつか新作を出しますのでお待ち頂けたら幸いです。これからも頑張りますね、ありがとうございます！ (2020年1月9日 17時) (
レス) id: 388bf77731 (このIDを非表示/違反報告)
ちより(プロフ) - こんにちは、完結おめでとうございます。短編としても短いのにお話の構成がしっかりしていて、ひたすら夏目くんにきゅんきゅんしてしまいました…！タイトルにも工夫があって凄く読み応えがありました。これからも応援しています！ (2020年1月6日 22時) (レス) id: 5d8f01d30c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞* | 作成日時：2019年12月30日 18時
