白と赤 ページ47
「じゃっ、お疲れ様」
「お疲れ様でしたー」
上級生たちから先にロッカーを後にする。残ったのは私とメイだけ。練習後の女子更衣室は、制汗剤と香水の匂いで煙たい。
小窓を開けて換気すると、冷たい風が入り込んできて少し震えた。
「先輩達張り切ってたね。どっか行くのかな」
「コンパでしょ。クリスマス前だし彼氏作っときたいんでしょ」
「…毒舌だなぁ」
メイは相当香水の匂いが嫌いらしく、眉間にシワを寄せて着替えている。
…クリスマスか。もうそんな時期か。
インカレも終わって、少しゆとりが出だす時だもんね。
インカレの結果は3回戦敗退。フルセットにまで持ち込んだけど結局最後は4点差で負けてしまった。
「Aは柳田君と過ごすんでしょ？どこ行くの？」
「…まだ決めてない。それに向こうも練習あるでしょ」
「えー。初めてのクリスマスなんだから、柳田君も時間取ってくれるよ」
…かなあ。カレンダーを確認すると、クリスマスまで1週間を切っていた。
LINEするか。彼にお誘いのLINEをすると『分かった。また詳しいことはLINEする』と返ってきた。
「過ごすことにしたよ。クリスマス」
「よかったじゃん。プレゼント用意しないとね」
初めてのクリスマス。
世の中のカップルは何をするんだろう。ツリーとか見に行くのかな。
柄にもなくワクワクして、携帯をしまう。
───────────
クリスマス当日の日曜日の夕方。待ち合わせの新宿駅に向かっていた。
あの後『新宿駅で17時に会おう』とメッセージが届いた。
プランとかどこに行くだとかの話は無く、本当にお任せという感じだ。
ただどこに行ってもいいように、彼の隣に釣り合うようにおめかしはした。
メイクもヘアセットも張り切って、プレゼントも鞄に入れてきた。
「…まだかな」
何て今日限定のネイルを施した指先を温めながら、彼を待った。
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華弥。(プロフ) - 櫻井かや丸さん» 返信が遅くなり、申し訳ありません。先程更新しましたので、よろしければご覧下さい(^^) (2019年10月25日 20時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井かや丸(プロフ) - 初めまして、更新はされないんですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: 6620ed4e4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2017年9月23日 15時
