�供〔�田Side ページ23
トスされたボールをどんどん打っていく。
打ちやすくていい球だった。
「…お疲れ様」
「サンキュ…」
1時間程の自主練後、床に座って息を整える俺に手を差し伸べる。
ありがたくその手を借りた。
「ありがとう、付き合ってくれて」
「いや、全然」
「…着替える？」
「そうだな」
「部室でいい？」
…同じ場所で着替えろと？
いや、しょうがないんだけど。
「分かった…」
「じゃあ行こ」
案内された部室には『女子バレー部』の看板。
きぃーっと古い音を立てて開いた重い扉の先に、狭くも広くもない部室が見える。
「着替えていいよ。私も着替える」
くるっと扉の方を向いた。
俺も背中を向けて着替える。
ユニフォームが擦れ合う音と自分の呼吸しか聞こえない。
Aはどんな顔をしてるんだろう。
「練習は今日が最後？」
「そう、そっちは？」
「こっちも。明日のお昼頃には実家に帰るつもり」
そういえば実家って何処なんだろう。
「…Aの実家ってどこ？」
「大田区、柳田は…江戸川区だよね？」
「何で知ってんの…？」
「雑誌のインタビューで見つけた」
ふふっと楽しそうに笑う。
…東京都住まいだったんだな。
「よしっ、終わった。柳田着替えた？」
「あ、終わった」
2人揃って部室から出る。
暖かった部室とは違って寒い廊下。
…温かいコーヒー飲みてえ。
✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼
「はいっ」
「うおっ…サンキュ」
某会社の缶のカフェオレをポイッと投げられる。
俺の反応が面白かったのか、クスクス笑うA。
…いきなり投げてきたらびっくりするに決まってんだろ。
「……柳田今日暇？」
「暇だけど…」
「…ちょっと付き合って？」
クイッと俺の手首を引っ張る。
冷たい指先が俺の手首に伝わって、少し震える。
冷たい手を包み込む様に握った。
「……冷たいな」
寒さが俺を少し大胆にさせた。
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華弥。(プロフ) - 櫻井かや丸さん» 返信が遅くなり、申し訳ありません。先程更新しましたので、よろしければご覧下さい(^^) (2019年10月25日 20時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井かや丸(プロフ) - 初めまして、更新はされないんですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: 6620ed4e4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2017年9月23日 15時
