最後 ページ22
今年最後の練習は12月27日だった。
誰も居なくなった8時前の体育館。
いつものように私は一人で自主練する。
年が明けても他校との試合があるし、気は抜けない。
ボールを一つ取ってサーブをする。
こういう時、セッターが居たらアタック練習とか出来るんだけどなぁ…。
あ、柳田に頼もう。
リュックの中から携帯を取って電話をかける。
３コール目で繋がった。
「もしもし」
『どうした？今、廊下なんだけど』
「もう終わったよね？練習付き合って」
『は？……まあいいけど』
「よしっ、じゃあ待ってる」
ばいばいと電話を切って携帯を仕舞う。
柳田が来るまで、少し休憩しよ。
壁を背にして床に座る。
ひんやり冷たくて丁度いい。
気持ちよくて目を閉じた。
✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼
「……おいA」
トントンっと肩を叩かれて目が開く。
目の前には眉を下げた柳田。
「…寝てた？」
「寝てた。……練習する？」
「するよ。寝て頭冴えて来た」
うーん！っと伸びをして立ち上がる。
心なしか体が少し軽くなったような気も。
「柳田、セッターしてくれる？」
「えー…俺得意じゃないんだけど」
「交代でしようよ、ね？」
そう言うと案外乗ってくれた。
まずは私がアタックする番。
柳田からトスされたボールをどんどんアタックしていく。
得意じゃないって言った割には凄くやりやすい。
「はぁ……はぁ、じゃ交代で」
「分かった、ボール拾うか」
コートに散らばったボールを籠にポイッと入れていく。
全部拾い終わってそれぞれ位置についた。
高校生の時…バレーを始めた時にセッターの友達から教えてもらった言葉。
『相手が打ちやすいトスを上げるのも大事だけど、やっぱり信頼しなきゃだめだと思う。
信頼し合わないと決まる物も決まらないと私は思うんだよね』
柳田を信頼する。信頼する。
すっとトスを上げた。
柳田の腕から放たれたボールは大きな音を立ててコートに落ちた。
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華弥。(プロフ) - 櫻井かや丸さん» 返信が遅くなり、申し訳ありません。先程更新しましたので、よろしければご覧下さい(^^) (2019年10月25日 20時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井かや丸(プロフ) - 初めまして、更新はされないんですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: 6620ed4e4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2017年9月23日 15時
