�� ページ14
中学生以来引いていなかった風邪。
高熱と体のダルさが私をおかしくさせた。
今だってこうして柳田の胸で泣いてる。
きっと風邪のせい。
熱に頭が侵されているんだ。
だから涙が止まらない。
ひとりぼっちの部屋がこんなに寂しいなんて思わなかった。
そこに貴方が来てくれた。
風邪、移らないかな……と思って言った台詞も勘違いさせてしまってる。
違うの。
本当は来てくれて嬉しい。
走ってきてくれたんだよね…？
貴方の前髪が少し濡れているから。
「柳田ぁ………ごめんね……」
「…ん？何が？」
「…っ来てほしくなかったみたいに言ったから
……本当は一人ですっごい不安だった…」
このまま、死んじゃったらどうしよう。
馬鹿みたいだけど、割と本気で思ったんだ。
だから、柳田が来てくれたこと
それが私を慰めた。
顔が見られないように、柳田の胸に顔を埋める。
洗剤の匂いとちょっぴり汗の匂い。
…けど嫌いじゃない。
「分かったよ……」
「うん……っ」
また私をよしよしとあやすように撫でる。
家族以外に撫でられるのは初めて。
もう、抵抗もせずに胸を貸してもらった。
✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼
あれから30分。
柳田はやっと泣きやんだ私の顔を覗き込む。
「目、真っ赤だな」
「嘘…」
『ほんと』と濡らしたタオルを私の目に優しく置く。
隙間から見える柳田の顔は優しい。
「取り敢えず目、冷やさないとな。腹減った？」
「減ってない…」
「…ゼリー食べるか？」
「…食べる」
ドラッグストアの袋から出てきたみかんゼリー。
ペリっと蓋を剥がして、透明のスプーンをくれた。
「…今日の柳田優しい」
「…今日は特別な」
ふっと笑って前髪をいじる。
汗もかいたであろう彼に、お風呂を勧める。
最初は断ってたけど、しつこい私に堪忍して入っていった。
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華弥。(プロフ) - 櫻井かや丸さん» 返信が遅くなり、申し訳ありません。先程更新しましたので、よろしければご覧下さい(^^) (2019年10月25日 20時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井かや丸(プロフ) - 初めまして、更新はされないんですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: 6620ed4e4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2017年9月23日 15時
