�后〔�田Side ページ12
Aからプレゼントをもらえた時は本当に嬉しかった。
中身も俺の好きな青色のタオルで、早速明日から使うって言うと嬉しそうにニコニコ笑う。
下ろした髪の隙間からピアスがチラチラ覗く。
思わず、Aの顔に手を伸ばした。
「え……？なに？」
「ちょっとじっとして」
大人しくじっとするA。
それをいい事に俺は彼女の左耳の髪を耳に掛けた。
一瞬、びくっとなって俺を見つめてくる。
「……髪、耳に掛けた方がいいと思う」
「そう…かな」
「うん。伸ばして」
「………えー」
ショートも似合うんだろうけど、ロングの方が可愛いと思う。
俺の視線に耐え切れなくなったのか『分かった、伸ばしてみようかな』と笑う。
無防備に笑うAに見惚れてしまった。
✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼
「飯とかありがとう、美味かった」
「ううん。こっちこそプレゼントありがとう」
「いや……。また学校でな」
「うん、また」
もう少し一緒に居たい。
けど、これ以上一緒にいたら何かしそうで。
まだ告白もしてない、Aにそんなことは出来るはずもない。
Aを傷付けたくない。
その思いで踏み止まった。
いつ、言えるか分からないけどそれまで
────どうか誰のものにもなりませんように。
「…柳田？」
「…わりい」
細い手首を引き寄せて抱き締めた。
俺よりも小さくて柔らかいA。
突然のことにびっくりしたのか、『え、え？』と戸惑う。
ズルいことしてごめん。
けど許して。
「………よしっ、また練習頑張れそう」
「…ならよかった」
「…じゃあまたな」
今度こそ、Aの家を出る。
俺の顔は夕方の太陽に負けないくらい真っ赤だったと思う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 749人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華弥。(プロフ) - 櫻井かや丸さん» 返信が遅くなり、申し訳ありません。先程更新しましたので、よろしければご覧下さい(^^) (2019年10月25日 20時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井かや丸(プロフ) - 初めまして、更新はされないんですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: 6620ed4e4b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華弥。 | 作成日時：2017年9月23日 15時
