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10,逃げ出せない ページ10
ここ何処。
辺りを見渡すとそこは,さっきの小部屋よりも幾分広い部屋だ。私が寝かされていたのは大人二人が余裕で寝れる大きさの広いベッド。電気は付いていないが窓から差し込む光で部屋が明るい。
頭がクラクラする。頬がピリッと痛むので手を当ててみるとガーゼが当てられていた。
ガーゼ………。
そうだ,私昨日睡眠薬を撃ち込まれて。
ガチャッ
扉が開く。入ってきたのは昨日と同じ確か,竜胆だっけ。そう呼ばれていた人。髪の色と同じ名前って凄い。
「起きたか。」
「ここは何処なんですか!!何で私こんなところにいるんですか!早く家に返してください。妹を,返して…………。」
気付いたらそう叫んでいた。帰る家も妹も無いのに。竜胆……さんは何とも思わないのかまた平坦な声色でこれを着ろと言い部屋を出ていった。竜胆さんに渡されたのは藤紫色のパーカー。少し大きいが問題はない。
ガチャッ
扉を開くと竜胆さんは着いてこいと言い私の前を歩きだした。ここで逃げるのも一つの策かもしれない。でも私は逃げ出せなかった。
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作成日時:2022年1月14日 12時