聖なる夜の乙女たち (ページ10)

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降らないかな～と、唱えるように風呂に足を運ぶ

A｢じゃ、ここで集合｣

祥｢ゆっくりしてええからな｣

A｢おっけ～｣

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寒いから露天風呂はあまり、気が向かなかったが

せっかくの露天風呂だしと入ってしばらくすると

雪が降ってきたのだ。

びっくりしてこのまま降り続ければ明日は積もるかも

とこの雪が降って一応ホワイトクリスマス！が嬉しかった。

早めにあがってAを待つ

……彼氏でもないのに、男友達としてこうして1日を過ごしここへ一緒に泊まりに来て

複雑な思いも今日でサヨナラしたかった。

ハッキリさせたかった、男友達なのかそれ以上になれるのか、その可能性はあるのか

A｢あ、ごめん待った？｣

祥｢そんな待ってない、なぁ見た？！｣

雪！！！と声が重なる

A｢ねぇ外行こ！｣

祥｢せっかく温まったのに寒いで？｣

A｢いいじゃん行こうよ！｣

祥｢も～～｣

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これがチャンス、プレゼントを片手に外へ出た

A｢わ～～～いいね夜の雪！！｣

祥｢綺麗やな～｣

鼻を赤くして目を輝かしてはしゃぐA

まるで子犬のようだ。

祥｢A～｣

A｢ん？どうした？｣

祥｢これ、クリスマスプレゼント｣

A｢……開けていい？｣

祥｢おん｣

黄色のマフラー

無気力な割に明るいAにはぴったりだと思った

祥｢巻いたるよ｣

そう言って後ろに回る

……ここで男気出さなきゃ、頑張れ自分！と勇気を出させる。

ぎゅっと包むように抱きしめた

祥｢…………なぁ、好きやでA｣

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返事もなく、2人とも動かない時間が何分、何秒と分からず過ぎていく

頼むから黙り込むのはやめて欲しかった

それに返事に困るってことは超えちゃいけない一線だったんだ、気分を落とした。

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A｢……んふふ｣

してやったり、と笑うA

ぴたりと固まる自分

Aが振り返って唇を重ねてきたのだ。

きっと返事なのだろう。

やっぱり彼女はすこしやんちゃでそして上手だ。

今日という日は一生忘れないホワイトクリスマスだ