158 ページ29
「分かりました。そんなことで良ければ」
断る理由はない。それぐらいお安い御用だ。
日にちはシフトの空いてる日。丁度明日の午前は何も無い。
「その日アタシ行けないから、他の適任者用意しといてやる。さすがに生駒さんと2人じゃまずいだろ」
誰かに早速連絡している。
「え、やっぱり犯罪になるん？」
「そこまで言ってねーぞ！...ともかく、ランク戦の会場そろそろ行くぞ！ごちそうさまー」
時間はまだあるが、早めに良い席を取ろうと空になったどんぶりの乗ったトレイを持ち、立ち上がる。それに着いて行った。
「ご馳走さまでした」
お辞儀をし早足の光さんを追う。生駒さんは何かを言いながら手を振った。恐らくまた明日とかそんなところだろう。
「A、あんまり男と予定入れんなよー！生駒さんみたいな変なの(マイペースの天然)は大丈夫だけど、気をつけろ。アタシと同い年のやつらとかは絶対やめた方がいい。可愛げのないバカばっかりだ」
「あぁ、それみました。でもそれって、本格的に恋人関係になってからの展開でしたよね」
世にいう嫉妬というやつだ。せっかく恋人となったのに好きな相手が異性と出かけたりするのはそりゃ嫌になる。
でも、私自身まだ本当にそうなのか分かってないし、京介も定かではない。
漫画の中の知識でしかないが。その状況の場合ではただ無意味に交友関係まで縛ってしまうため、それは大方胸中に収めておくものだ。
今回はただ花を買うだけ。それだけだ
「なんつーか。17歳の男は皆大人でもねーし、子供でもねーなって感じなんだよな。つまり一番青春ってやつがしっくりくると言うか。居るとあいつら付き合ってんのかーなんて騒ぐ年頃なんだよ。」
なんか見たことあるのか、いやに正確だ。確かに言われてみれば荒船さんや鋼さんみたいな感じはない。不思議だ
「多分、烏丸が一番警戒するのはそこら辺りだろ？なんとかふわっと聞いてみな」
よくそこまで分析できている。光さん悪いのは勉強の成績で本当は頭の回転は良いんじゃないんだろうか。テストパラメーターでも並列処理は8みたいだったし。
「...辻さんは？」
ぱっと出てきた17歳。初期から割とよく話すどら焼きの人。
「つじぃ〜？あいつは除外してもいいだろ。女子とろくに会話も出来ないやつだぞ？」
「でも私とは話せますよ。なぜか」
「なに？そんな奇跡あるのか？ちょっと聞かせてみろ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 182人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
