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千佳と一緒に合計5巻。感想を交えつつ読破する。
「良かった。すごいいい話だった。」
「友達から借りたんです。どうですか？分かりましたか？」
「うん。大体は」
こんな平和な世界が本当にこの国ではあるんだと思った。出会いから最後の結末までしっかり描かれている。第三者というトラブルがあるのも読み応えだろう。
「でも、この話じゃ烏丸先輩には当てはまらないですよね...」
「確かに。」
この話、ヒロインが美人でありとても異性に好かれる。主人公は普通の凡人だ。
主人公はすごく人見知りで、ヒロインはすごい活発。いつも優劣を感じていた。
それでも勇気をだして告白したシーンはなかなか。応援したくるというか
とにかく、恋愛とはこういうものだ。というのが分かった。
「...でも。そもそも私が京介のこと好きかどうかも分からないよ」
「ふふ」
千佳はくすくすと笑う
「ここに隠れた時点でAさんは、きっと烏丸先輩のことが好きだと思いますよ。最初は話してて楽しくて、でも突然意識すると上手く喋れないというのはこの主人公との共通点だと思います」
性別とか、年齢も関係なく共通するもの。人間の本能的な感情らしい。運動した後みたいに熱くなっちゃう。
「私は全然そんな経験無いんですけど...」
偉そうに言ってすみませんと、頭のアホ毛が少し下がって来た気がした。
「ううん、知ってるだけでもすごいよ。私はまったく知らなかったから。」
あんなに身近に居るのに何も分からなかった。それがどんどん深くなっていくとドロドロして修復不可能なぐらいに傷ついてしまう。
思いを伝えられずに終わる事が一番最悪だろう。
「隠したくなるものなの？」
「勇気を出した分だけ、怖くなりますから」
拒絶されればもう一緒に行動なんてしたくなくなってしまう。だから隊長さんもジェイドもそのままで終わってしまったのか。なんと言えばいいのか。なにかが変わればきっといい方向にも歩んでいけたはずなのに。
「Aさん？」
「あ、ごめん。なんでもない
...それで。仮に私が好きだとして、京介はただ私を妹のように思っている可能性もあるんじゃない？」
主人公は大人しくて少しドジを踏みやすい。そんな姿が、ヒロインには最初弟のように見えたことから、手を差し伸べる...それが出会い。京介には4人も弟と妹がいるから、栞ちゃんの言葉を借りると妹属性の私をただそれと同じような思いで心配している。それも充分にありえるだろう。
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