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生娘のような反応を見せて逃げられたあと、あまり見た事のない焦った顔でぐるりとこちらを向く。
「迅さん本当に何を視たんですか！？」
京介が珍しく荒ぶっている。俺の腕を掴みガクガクと揺らしまくる。先程、腹が痛くなるほど笑ったから怒っている最中。
「ひー...あー、ごめんごめん。怒るなって」
「だから何を！視たん！ですか！？」
「それは話せないな。大丈夫、おまえは良くやったよ。」
まさか検索でこんな展開になるとは。本当に面白い。
人はハッキリと意識し始めると言葉が出てこないというが、まさにそれだった。随分と誤解を生むが
「どうした迅。あまり京介をいじめるな」
「そうよ、なんか可哀想じゃない」
「迅...よわいものいじめはじゃくしゃのすることだ」
小南と陽太郎まで酷く心配する。扱いの差など今更だが本当に可愛くない。
レイジさん、後ろで宇佐美も笑い堪えてるよ。多分、一番傍観して楽しんでるのはあいつだぞ
「まぁともかく嫌われた訳じゃないから安心しろって。そろそろメガネくんたち戻ってくるよ」
その通りに数秒後、メガネくん達が作戦会議から戻ってくる。
「あれ、なんかあったの？」
「おかえり遊真達、気にすんな。」
「Aさんは？」
いつもの面子に一人いないことに千佳が気づく。
「俺が聞きたいです」
「烏丸先輩喧嘩でもしたんですか？」
突きつけられる現実。決してそうではないんだが、やはり気づいていたかメガネくん。
喧嘩なのか、と京介が落ち込んだのを先程まで本当に喧嘩をしていた小南が慰めていた。
「多分、違うわよ。きっと夕飯食べれば元に戻るから」
「そんな単純な...」
帰ってきたらこの空気。修たちもよく分からない状況に突っ込まれて大変だろう。
「そうだ、千佳。お前Aの相談に乗ったらどうだ？」
「え、私ですか？」
「あぁ、頼む。京介のためにも」
一見、この中じゃ宇佐美とかが一番良さそうだが。俺と一緒ではぐらかすだろうし、ここは女子であり丁寧に教えてくれそうな千佳を指名した。
「千佳」
修も頼む。さすがにあそこまで落ち込んでいるのを目も当てられない。
「分かりました。いってきます」
いやー、ほんと面白い。
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