未来を変えるための【烏丸京介】

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目が覚めるとカラスマが目の前に居た


｢おはようございます｣

｢...顔、近いです｣


パッと顔を引いたカラスマが額に手を当てる。すこしひんやりとしている。


｢もう大丈夫そうですね｣

｢そうか。食べたほうがほうがいい。｣


差し出されたスプーンの上に乗った温かい何か

え、このまま食べるのかな


｢食べないのか｣


そんな悲しそうな顔をしないで欲しい。どうすればいいか分からなくなる


｢むっ...｣


少し恥ずかしいがそれを食べた。適度な温度で勢いで口に入れても火傷しない

薄味だ。だが悪くない


｢それ、自分で食べます｣

｢そうか｣


鍋を受け取り自分で食べ始める


｢捕虜には皆こんな対応なんですか？｣

｢そもそも捕虜自体珍しい。敵対意識の薄いものなんて初めてだ｣

｢へぇ｣


といっても捕虜になんて縁がなかったが、私の知る捕虜の扱いとは明らかに違った。

いくらなんでも緩すぎるのではないだろうか。もし私がとんでもなく速く走れたらどうする。

いや、もしや...この人達とんでもなく速い！？特に上司のムキムキな人が追いかけてきたらトラウマになりそうだ。過剰な想像すると心臓に悪い。


｢何も勝てる部分がない...｣

｢？何と戦ってたんですか｣

｢想像と...｣

｢想像？｣

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