サバサバ系女子と排球部 2 (ページ27)

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七十六球目ページ27

試合当日になり、いよいよ私達の試合の番が回ってくる。

沙羅は私達の学校のゼッケンを身に着け、誇らしげな顔をしてコートに入った。

貴方「沙羅、頑張ってね！応援してるから！」

紗羅「任せといて！」

そう言ったものの、試合が進むにつれて風向きは悪くなる。

最初は聞こえていた声掛けの声もだんだん聞こえなくなってきた。

何人かは既に息があがっており、中には諦めている人もいる。

それでも沙羅だけは最後まで諦めなかった。

皆が追い詰められている中で、私は応援をすることしか出来ない。

危機感と焦りは増していくばかりで、気づけば試合終了の笛が鳴っていた。

他の試合も思うように勝てず、私達にとっての初めての大会は予選敗退で幕を閉じた。

その日の帰り道は二人して涙を流していたことを覚えている。

突然、沙羅がポツリと呟いた。

沙羅「悠、ごめんね。あんなに練習したのに勝てなかった。」

泣きながら笑おうとする沙羅を見て、胸が苦しくなる。

貴方「ばか！泣きたいなら泣けばいいじゃん。一番悔しいのは沙羅でしょう？」

そう言うと、沙羅は一気に泣き出した。

紗羅「悔しいよっ！だって、皆が諦めてたっ。最後までちゃんとっ、戦いたかったよ！！」

私は何も言うことができず、沙羅の背中を擦る。

紗羅「私、もっと強くなってキャプテンになる。そして私が皆を上に連れて行くっ！」

貴方「そしたらもっと練習しなくちゃね。」

気づけば涙も引っ込み、代わりに今度は二人して笑いあった。

それが私達の本当の始まりだったのだ。