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両親が寝室で眠りに着いた頃
お兄ちゃんとこっそり家を飛び出した
「お父さん達起きてないよね？」
『大丈夫だって。心配すんなよ』
「だって怒られたら怖いじゃん」
真冬の夜
外気に触れた身体は一瞬で冷える
「…さむっ」
『だから厚着してこいって言っただろ？』
「急いでたからアウター着てくるの忘れた…」
もう1度、部屋に戻る勇気はない
だってお父さんたちの寝室は私の部屋の目の前
真冬の夜は心臓が止まってしまうのではないかと
思うくらい寒くてガクガクと顎が震える
どうにか寒さを凌ぐ方法はないかと考え
両手を擦りつけながら摩擦を起こした
『これ着て』
そう言って私の背中に掛けられたのは
お兄ちゃんの着ていた白いモコモコのアウター
「いいの？お兄ちゃん寒くない？」
『俺はへーき。だから、ね？』
「…ありがとう」
遠慮なく袖を通させてもらった
ちょっと私には大きくて
ぶらんぶらんと袖を持て余す
大丈夫そうなふりをしているけれど
真冬の寒さは舐めてはいけない
既に隣でお兄ちゃんはブルブルと震えていて
それを見た瞬間思わずぷっと吹き出してしまった
そっと手を伸ばしお兄ちゃんと右手を握ると
当たり前のようにぎゅっと握り返された
握られた手の中で熱が起こる
暖かかった
お兄ちゃんの熱を感じた
．
高校生にもなった兄妹が
手を繋いで歩くだなんておかしいのかもしれない
けれど私はこの握られた右手が
心地よくて、大好きで
どうしても離すことが出来ないんだ
．
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むーちょ(プロフ) - ななみさん» そのようなお言葉を頂けてとても嬉しく思います。後悔の無いよう自分の持てる限りの力を発揮し、来月には笑顔でここに戻って来れられるように頑張りたいと思います…！少しお時間を頂く形とはなってしまいますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです(＾＾) (2020年1月14日 1時) (
レス) id: f803838bc4 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - むーちょさん、素敵な作品を読ませていただいてありがとうございます。受験生なんですね。お勉強大変でしょうが、春には希望の場所で新しいスタートが迎えられますように。体調を整えて力が発揮できますように…祈っております。 (2020年1月14日 0時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むーちょ | 作成日時：2019年11月15日 22時
