おせっかいの愛の先には (ページ35)

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「それだけでいいの？」

瑞『あ？』

「なんでもないです...」

涼『も～瑞稀優しくしてよ、せっかく来てくれてるんだから』

瑞『俺は頼んでねえ』

井上くんはジャムパン、橋本くんは焼きそばパンを食べていた

1個でいいのかな、育ち盛りのDKが...

そういえば、前に来た時もこれだったような。

「もしかして、いつもそれだけ？」

瑞『悪いかよ』

涼『Aちゃんはお弁当なんだね』

だから2人ともそんなに痩せてるのね...

涼『わ、おいしそう』

そう言って、焼きそばパンを頬張りながら

私のお弁当箱をのぞく橋本くん

「...食べます？」

涼『え！いいの！』

目をキラキラさせてこっちを見る

うっ...かわいい...

「どれでもどうぞ」

涼『じゃあからあげもらってもいい？』

お弁当箱のふたに乗せて渡す

涼『うま！』

「市販のやつだけどね」

涼『どこで買った？』

「駅前のスーパーで」

涼『へー今度買おう』

ちらっと井上くんを見ると

ちょうど目が合った

「...井上くんも食べ、」

瑞『いらない。』

「.........」

涼『ね、卵焼きももらっていい？』

「あ、どうぞどうぞ」

井上くんにばっさり断られて、ちょっとショックだったけど

橋本くんにかき消された

少食なのかと思ったのに。普通に食べられるんじゃん

涼『これも売ってるやつ？』

「いや、これは自分で...」

涼『え！まじ！料理上手いんだね！』

卵焼きなんてめちゃめちゃ簡単だけど

でも友希にも言われたな、

実は上手いのかもしれない()

涼『お昼ご飯毎日これならいいのになー。あ、Aちゃんさ、明日から俺ら2人の弁当作ってきてよ』

「え、！？」

涼『だめ？そりゃそうか』

「や、いいけど...」

まさか、そんなこと頼まれるなんて

超びっくり

瑞『なんで俺も、』

涼『まじ美味いから食ってみ』

自分が1口食べた卵焼きの残りを

井上くんの口に突っ込む

瑞『...まあ、』

涼『でしょ！明日からが楽しみだな～よろしくね！』

「うん...」

彩りとか栄養、もっと気にしないとだ...

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