紅茶とハチミツと。 (ページ6)

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Nside

和「ご注文は何になさいますか？」

雅「俺コーヒー、ブラックね！翔ちゃん何にする？」

翔「俺は紅茶でお願いします」

あなたはやっぱりあの時から変わらないんだね

和「かしこまりました」

切なくなった

あなたの口から一言一言言葉が出る度に
俺の目からは1粒1粒涙が零れ落ちそうになる

ずるいよ

どうして俺だけ苦しいの

どうしてあなたは笑ってられるの

全て自分のせいなのに

分かっているけどそう思った

和「お待たせいたしましたコーヒーのブラックと紅茶でございます」

そう言って足早にテーブルを去りカウンターから覗いて見た

悔しかったからちょっとだけ意地悪した

紅茶の横に1杯分のハチミツを添えた

思い出すわけもないのにあなたを困らせてみたかった

ほらやっぱりあなたは戸惑ってる

不思議そうな顔して

でもすぐ嬉しそうな顔して紅茶にかけてた

ここから見える横顔

それはやっぱり大好きな横顔で

ああ、好きだなって思った

雅「にのちゃんご馳走さま！」

翔「ご馳走さまでしたすごく美味しかったです」

和「そんなこと言っていただけるなんてすごく嬉しいですまたのご来店お待ちしております」

あなたを困らせるつもりだったのに

笑顔にするつもり無かったのに

でもやっぱり嬉しいって素直に思えるのはあなたの事がまだ好きな証拠だね

淡い思い出の欠片を引き出したある日の昼下がりだった