虹色刑事

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藤井Side



　あの後、神崎は事件の全貌を素直に話した。
　彼は偶然須藤と会ったとき、須藤の目を盗んで車の鍵を取ったという。それで、事件当日、酒を飲むであろう須藤は車を使わんと踏んで、彼の車を走らせ、田中を呼び出し、攫ったらしい。

　事件の現場やったボロい空き家は、濱ちゃん、神ちゃんの読みどおり、仕事を通して知ったみたいやな。

　後日に、事件の数日前、その空き家について、密かに神崎が調べてたという元同僚の証言がとられた。また須藤の疑いが晴れ、今までは須藤の私物のため指紋がとれても意味のなかった車を再度鑑識すると、神崎の指紋がとれた。これらが証拠となり、神崎は起訴された。

　やけど改めて思い返すと、濱ちゃんと神ちゃん、かっこよかったな。少し憧れる笑。


　事件解決から数日たち、今日はみんなで飲んどる。

藤「また特捜部の2人に持ってかれたな」

神「いやいや、みんなの捜査のおかげやって」

桐「でも謎解いたんは2人やん」

中「また1課のおっさんらに一泡吹かせることができたんやない？」

　かもな、と笑って神ちゃんがビールを一口飲んだ。


神「でも濱ちゃんの閃きがなかったら無理やったな」

小「えぇ！そうなん？」
濱「ん？何？」

　神ちゃんは、濱ちゃんがいきなり電話をしだしてある意味怖かったらしい。

　あの時、濱ちゃんは、神崎に空き家を知ったルーツが派遣会社かもしれないと思って、彼の母ちゃんと、会社に確認したらビンゴやったという。


藤「閃いたそのときはまだ想像やったんやろ？」

濱「まぁ、そうやな。やけど当たったから良かったわぁ」

　濱ちゃんの言葉のあと、お酒で少し気持ちよくなりはじめた照史と淳太が追加で注文したのをきっかけに、７人は本格的に飲み食いし始めた。もちろん、話の内容はくだらんことばかりやで。


重「今度、良い肉奢ってや。淳太」

中「なんでやねん。なんで俺やねん」

小「やっぱり…、ねぇ。」

中「ねぇ、ってなんやねん。俺やなくて濱ちゃんでいいやん」

濱「なんで俺？」

中「事件解決したから」

濱「…逆やない？俺がおごってもらうならわかるけど」
桐「いや、濱ちゃんやな」

濱「神ちゃんもお手柄やで…？」

神「…遠慮するわ」

藤「だから濱ちゃん。」

濱「なんでーな」


重「よし、今度みんなで出かけようぜ。でかいショッピングモールのレストランで奢ってもらおう」

全員−重&濱「「賛成！」」

濱「まじかよぉー！」

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