【小説版】華夢学園 強化合宿編

6話by樋暮 眞人 ページ6

「終わりっと」


英語が終わってからの20分休憩、気持ち良く陽の当たる中庭の休憩所で、私は本を読んでいた。が、それも読み終わり、今は日向ぼっこ。


次に移動教室を控えているが、休みが無駄に長い分、まだ大丈夫だろう。


中庭…というより実際は庭園のようなものなのだが、少し高めの位置にある屋根付きの休憩所からは、池を泳ぐ鯉と、そこから流れる緩やかな川、風にそよぐ青々とした広い芝生が見渡せる。


風通しのいいその場所で、私は先の龍季祭を思い返した。

私としてはとてもいい結果だったと思う。

どこでどの魔法を使うべきか、そのタイミングはいつか…というのを間違えずに攻撃できた。

でも本当にそうだろうか？リボンが切られそうになった時があった。

あと1cmずれていたら確実に切り落とされていただろうし、あれは運がよかっただけだ。

リボンを切られる危機すらもたらさず、完膚なきまでに相手を負けさせることができて、初めて自分を褒めることができるのでは？

もう私には残る龍季祭はない。この三年間で一番の成績を収められたけど、技量としては足りない。

考えてる内に次の授業まで残り10分となった。

ああ、そろそろ行かきゃな…

椅子から立ち上がったその時、携帯が小刻みに3回震えた。

メールだ。


誰と確認しないまま開封する。

「すみれ…ちゃん？」


余分な言葉は一切なく、そこには生徒会室に来て欲しいの一文のみ。

なんだ、トマト食わされんのかな。


とか思ったが何か違う気がする。

ここから生徒会室はそう遠くない。

私は早足で生徒会室へ向かった。

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こんな感じでしょうか？
自信がないですが、よろしくお願いします！

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