36話 by朔原 凛 ページ36
「お前が…愛依…?」
俺は『何』を見ているのか。
「えぇ、そうですわ凛。
あぁ…そういや『凛』と呼ばせる事は避けさせているのでしたっけ?
いい名前なのにと言われても頑なに、ね」
そう言ってクスクスと嫌味げに笑う愛依。
「おい愛依。何でついてきたんだよ」
「結城さんについて行ったらここに辿り着けると思いまして。
『私の技』を確実なものにさせる為ですよ。
今までは私の覚えてる凛の容姿が不安定でしたから、長時間精神だけの状態でうろうろしなければいけませんでしたが…。
これで、確実に捉える事が出来ますわ」
そう言って自分の片目を隠す愛依。
その行為に一瞬寒気が走り、衝動的にその場を駆け出した。
不味い。
非常に不味い事になった。
よりによって、一番会いたくない奴に…。
母さんからあいつの存在は聞かされていたが…。
「…まさか、あんなに母さんに似てるなんて…」
腰まで伸ばされた明るい茶髪。
挑発めいた口調。
どれもこれも、母さんを連想させるものばかりだった。
あいつがまさか、華夢学園の姉妹校である鈴夢学園に入学してたなんて。
過去なんて、一生思い出したくないのに。
まだあいつは、俺の記憶に水を差すのか。
そう考えながら走っていると、床に座り込んでいるすみれさんを見つけた。
ナイスタイミングだ。
こいつに頼んであいつ等を帰らせてもらおう。
「おいすみれさん…!」
あれ、一瞬血が見えたような。
「あ、どうしたの凛くん?」
「早く…早くあいつ等を帰らせてくれ!」
「え…」
「お前の弟達を早く帰らせろって言ってんだよ!!」
「何…言ってんの?
ここには結城しか来てないはずでしょ?」
「何言ってんだよ!
さっき俺は…ッッう!?!?」
突然走った激しい頭痛。
思わず座り込むと、すみれさんが駆け寄って心配してくれてた。
最近、こんな事が多くなった。
俺は普通に生活してるだけなのに、突然の頭痛と一瞬で遠のく意識。
ハッと気付くと、さっきとは全然違う所に立っている。
寝ながら歩いてるのか、と無理矢理納得させてた。
だけど、今、はっきりしたよ。
「…はぁい♪すみれさん!
私、蘭木愛依と申しますわ♪」
…あいつ、またすみれさんに迷惑かける気かよ…。
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勝手に繋げさせていただきました…ごめんなさい…(土下座)
今、凛の身体には愛依の精神が入っています。
どなたか繋げてくれるとありがたいです…。
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ねこうさぎ(プロフ) - 更新しました。あと、話数が一杯なので続編に繋げてください。 (2015年11月14日 9時) (レス) id: 927634d6aa (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ねこうさぎさん» ・・・・え・・・・じゃあ、消える可能性が高いですね・・・僕のが・・・・その時はもう一回書きます・・・・ (2015年11月13日 22時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ(プロフ) - しのっちさん» あ、すみません…今私が更新している途中なのですが… (2015年11月13日 22時) (レス) id: 927634d6aa (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ・・・・更新致します・・・・ (2015年11月13日 21時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - しぃふぁさん» ハードル上がった気分ですw脳筋の頭で一生懸命考えてみます(笑) (2015年11月13日 20時) (レス) id: a5e70fbf84 (このIDを非表示/違反報告)
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