【小説版】華夢学園 強化合宿編

24話by東城すみれ ページ24

窓ガラス割ったのは別に良いんだけど…。

危ないから一時中断しようかな。

「みんなっ！昼食にしようか！
大広間に行ってね！」

誰も居なくなった体育館で一人、窓ガラスに手を伸ばす。

魔法を使えばこれくらい。

すっかり直った窓ガラスを見つめる。

…昼食、いらないや。

大広間へ電話をしようと立ち上がった時だった。

「だーれだ」

視界が塞がれる。

誰かなんて分かり切っている。

「結城…離せバカ」

「ひでぇ…」

パッと離される手。

双子の弟結城。

お互いに同じようなパーカー羽織ってるからよく間違えられる。

「で、何かよう？」

「久しぶりにこっちに来たって聞いてきただけ」

鼻歌が聞こえて来そうなほど呑気。

「そう言えばさっきの人たちだれ？」

「…華夢の生徒」

「なるほ」


そう言って私に微笑を向ける。


「俺も混じっていい？」

「…好きにすれば」

面倒なことになりそうだ。

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