初めての決断 ページ12
「テヒョンくん、終わったよ。」
外はすっかり夜になった頃、俺の通夜を終えたAちゃんが再びこの部屋へとやって来た。
自分はここにいるのに、ここで自分のお通夜が行われていたって思うと、すごく不思議。
Aちゃんがいるからか、悲しい気持ちは少し薄れた。
.
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「明日は、午前中に告別式があって、その後、本当なら近親者だけなんだけど火葬も行かせてもらうことになったんだけど、テヒョンくんは私の家で待ってる？」
葬儀場を出て、Aちゃんの家に向かっている途中でAちゃんがそう言った。
火葬か…焼かれるのって早いんだなって思う。焼かれたら本当の俺はもう俺じゃなくなってただの骨になっちゃうんだ。
そんな所、好んで見たいなんて思わないけど、隣にいるジミナは行きなよ。って俺を火葬に行かせる事をすごく推してくる。
.
Aちゃんに気づかれないように、ジミナに向かって、なんで？と口パクで言う。
JM「自分の火葬なんて見れても人生でたった一回なんだから絶対見た方がいいって。
自分ってこんなに骨太かったんだって分かるし。」
別に、自分の骨の太さを最期に把握したい訳じゃないけど、よく人生に一度と言われる結婚式はしようと思えば何回でも出来るけど、自分が火葬されるのは人生で確実に一回きりだから。
だって、焼かれたらその人はその人じゃなくなるもん。
.
「私の家で待ってても全然良いんだよ？」
Aちゃんは俺を気遣って、そう言ってくれるけど、俺はジミナの意見を尊重することに決めた。
『俺、行くよ。』
『自分の最期を自分でしっかり見届ける。』
俺の言葉を聞くと、右隣のジミナは満足そうな顔をして、左隣のAちゃんも少しだけ表情が柔らかくなった。
「ちゃんと、見届けないといけないよね…」
Aちゃんが寂しそうに小さく呟いたのを、俺は聞こえないフリをした。
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ぽんた(プロフ) - ぽちさん» ぽちさんコメントありがとうございます。新作の方はまだ5話までしか更新できていないのですが、嬉しいお言葉過ぎてなんと言ったらいいのか…これからも更新頑張りますので応援よろしくお願いします！ (2019年4月17日 16時) (
レス) id: 37955dd72d (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - 初コメ失礼します☆(それでも…)がオススメに出てきて読ませていただいて、ガッツリハマってしまい、他の作品を一気見させていただきました^ ^これからも作者様の新しい作品に出会えることを楽しみにしてます☆ (2019年4月17日 8時) (レス) id: 8ba320eacd (このIDを非表示/違反報告)
ぽんた(プロフ) - ななペコさん» ななペコさんコメントありがとうございます。個人的には出来上がりが不安だったのですが、そう言って頂けると本当に嬉しいです。テストが終わったら新作出しますので、少々お待ち下さいませ！ (2019年3月6日 0時) (レス) id: 37955dd72d (このIDを非表示/違反報告)
ななペコ(プロフ) - お疲れ様です。きみとなの次の新作アンケートからずっとこのお話が気になっていたのですが、本当に今回も期待を裏切らない凄く良い作品で、感動しました(T T)世界観に引き込まれるような、身近さがあって、本当に楽しませて頂きました…新作、楽しみに待っています！ (2019年3月4日 0時) (レス) id: b3b044afea (このIDを非表示/違反報告)
ぽんた(プロフ) - ナンとカレーさん» ナンとカレーさんコメントありがとうございます。ガチ泣きだなんて…なんて嬉しいお言葉…新作も準備中ですのでこれからもよろしくお願いいたします！ (2019年3月1日 2時) (レス) id: 37955dd72d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんた
| 作成日時：2018年12月28日 23時
