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『Aちゃんの、意地悪!』
「意地悪じゃないですよ。優しさですから。」
あの後、テヒョンさんに気づかれないように携帯を取り返してマネージャーさんに迎えに来てもらうよう頼んだ。
目覚めたテヒョンさんは、私に意地悪だの、馬鹿だの色々罵倒しながら渋々帰る用意を始めている。
『次は泊まりに来ようかな〜』
「それは、お断りします!」
『冗談だよ。(笑)また、来るね。』
「今度は、連絡してくださいね?」
覚えてたら連絡する!って元気よく答えてくるテヒョンさん。
覚えてなくても連絡してよ…
.
下にマネージャーさんの車があるみたいだから、玄関先までテヒョンさんを送ってお別れをした。
前にマネージャーさんと2人で話した時にマネージャーさんから言われた言葉を思い出す。
「その人の隣にいてあげる、 か。」
今日の私は、テヒョンさんの心の中のモヤモヤを少しでも忘れさせる事が、軽くする事が出来ただろうか。
____そんな事言われたの、Aちゃんが初めてだ。
寧ろ、心の中のモヤモヤを無理やりほじくり返してしまったような気もする。
考えてみれば、あの時私が止めてなかったらテヒョンさんにキスされてたの?私。
それは、どういう心境なの?
テヒョンさんにとっては友だち同士でもキスくらいは何ともないものなのかな。
頭を抱えた私の目の前にあるのは確実に、
「テヒョンさんの、指輪」
なぜ、忘れていくのだろう。
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作者名:ぽんた | 作成日時:2018年7月18日 20時